緊急研究 東海大地震「浜岡原発に迫る危機!」

2011年04月04日(月) フライデー

フライデー経済の死角

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 過去の東海地震を振り返ると、この反発は大体100年~150年周期で起きることが分かっています。1854年に起きた直近の東海地震(安政東海地震=P4の図参照)から、現時点ですでに150年以上経過しているので、ユーラシアプレートにはかなりのエネルギーが溜まっており、反発のタイミングを窺っていると考えられるのです」(名古屋大学地震火山・防災研究センター、鷺谷威教授)

 前述のように、中央防災会議がまとめた東海地震の被害想定では、7900人~9200人が死亡し、断水人口が約550万人、停電人口が約520万人に上ると計算されている。激震で静岡、山梨県南部、愛知県東部などを中心に約17万棟、津波によって静岡、三重などの沿岸部を中心に約7000棟が全壊し、地震発生から1週間後には約190万人が避難生活を余儀なくされる。

 約41万kgの米と約5500klの飲料水が不足し、地域内で対応困難な重傷者は約2万7000人を数える恐れがある。この想定書には、予知情報に基づく警戒宣言が発令された場合、「死者は最大2300人に抑えられる」と附記されているが、今回の大地震がまったく予期できなかったことや、過去の実績が乏しいことを考えると望み薄だろう。

1000kmの震源域がドミノ倒しで

 また、東海地震は、「東南海地震」「南海地震」と〝3連動〟し、M8.5程度の巨大地震になる可能性があるというのが、最近の専門家たちの共通認識だ。

 フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込む、東海地震の震源域「駿河トラフ」は、東南海、南海地震の震源域「南海トラフ」と接し(P3、4の図)、東西約1000kmにわたる〝地震のベルト〟を形成している。それゆえ、駿河トラフで起きた東海地震が引き金になり、ドミノ倒しのように東南海地震→南海地震を発生させかねないのだ。

「駿河トラフや南海トラフは、フィリピン海プレートが陸のプレートに潜り込む〝角度〟がほぼ水平から20度程度であり、その低角度ゆえプレート同士の摩擦面積が大きく、(南北方向に)100kmくらいの幅になります。それが莫大な歪みのエネルギーを生み出すのです」(前出・鷺谷氏)

 琉球大学名誉教授の木村政昭氏は、「過去にもこの地域で3連動が起きた例がある」と指摘する。

「1707年に起きたM8.6の『宝永の大地震』は、東海、東南海、南海の3連動と考えられており、東海から近畿、四国にかけて壊滅的な被害を出しました」

 この地震で伊豆下田には5~7m、紀伊半島東岸で10m、西岸で4~6m、徳島沿岸は5~7m、高知沿岸では5~8mの大津波(すべて推定)が押し寄せ、高知東部では約20kmにわたって最大2mの地盤沈下が起きた。一説には、この大地震で2万人を超える犠牲者が出たとも考えられている。

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