日本の危機に際して政権を担うということ
負の連鎖を断ち切るために何が必要か
【PHOTO】Getty Images

 悪夢のような震災から半月が経った。被災者への救援は未だ十分ではない。そして、福島第一原子力発電所の事故は深厚な状況が続いている。地震、津波、原発事故と、負の連鎖が重く私たちにのしかかっている。

 与野党の協議は毎日のように続いているし、野党も数々の建設的な提言をしている。しかし、それを採用するもしないも政府の自由である。与野党協議はガス抜きの場ではないのだから、民主党はもう少し真面目に対応すべきではないのか。

 それにしても原発事故が気に掛かる。まずは、原発の中で何が起こっているのか、はっきりしないことである。しかも、東京電力の協力会社の作業員が被曝する事故まで起こっている。もはや東電だけに任せてよい状態ではない。

 これまで、政府に対して提言しておいたこと、そしてこの危機を脱するために必要なことなどを、以下にまとめておく。

プルトニウムを調べていないのは本当なのか

 まずは、国民に対する情報の一元化である。東電、原子量安全・保安院、官房長官、そしてときには総理大臣から説明がある。しかも、ときに情報の内容や、数量や単位が異なっている。国民は、誰を信じればよいのか。原発については、責任ある立場の政治家が政府代表として、最終責任をもって一元化して国民に情報を伝えるべきである。

 政府の体制も、思いつきの人事で泥縄式に対応している。仙石氏に続いて、今度は、やはり参議院で問責を受けた馬淵氏を原発担当の首相補佐官に任命した。これからは、国民への説明は馬淵氏に一元化するのかどうか。経産大臣との指揮命令系統の調整はできているのか。単に付け焼き刃的に人を増やせばよいというものではない。

 今国民が求めているのは、徹底した情報開示である。外国の新聞を読んでいると、日本政府の情報開示の不十分さを指摘するものが多い。IAEAのような国際機関もまた、同様な不満を持っている。むろん、日本国民もである。

 作業員の事故につながるような異常な放射線量は、もっと以前に検知できなかったのか。もし、検知していたとしたら、なぜもっと早く公表しなかったのか。東電は、プルサーマルを行っていた3号機現場の水にプルトニウムが含まれているかどうかを調べていないというのは本当なのか。

 様々な疑心暗鬼が流言飛語を呼び、国民に不安を募らせる。水や食物についても、風評被害を含めて大きな影響が出ている。危機管理の要諦は、情報公開である。情報を隠匿することが危機管理ではない。このことの重要性を政府は認識しているのか。

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