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株価大暴落!日本経済、日本企業は大丈夫だろうか
計画停電はいつまで続く?

 経験したことのない首都圏の計画停電の暗闇を、誰もが不安のなかで過ごしている。生活は、会社は、どうなるのか。日本経済は本当に立ち直れるのか。

これでは工場が動かせない

 株式市場は冷徹だ。

 福島第一原発の問題が深刻化し始めた3月15日、日経平均株価は想像を絶する終値を示した。8605円15銭—'08年のリーマン・ショック後最大の下げ幅となる、大暴落だった。

「前日の14日は、大震災による日本経済へのダメージが広がるという理由で株価が下落したのですが、翌日の暴落は明らかに原発が原因。地震の影響が小さく、業績も良いのに売られた株がたくさんありました。全面安で、まさに投げ売りの状況だったのです」(株式ジャーナリスト・鮎川良氏)

 買い戻しの動きが広がった16日は9000円台を回復。だが、「原発の問題がどこまで拡大するのか不透明なので、当面は株価が値上がりする流れにはならない」という。

 首都圏の電力の多くを支えてきた福島の原発が停止し、圧倒的な電力不足が、前代未聞の計画停電へとつながった。交通機関の運行は減らされ、ガソリンも不足している。移動が制限されれば、モノは買えなくなる。工場の生産も落ちるため、流通する商品も減少する。当然、物価は上がる。さらに、東北、関東地方の農業と漁業の被害は甚大で、米、野菜、果物、魚などの生活必需品が品薄で値上がりすることになる。

 つまり、大元の原発をまず何とかしない限り、日本企業、日本経済の先行きは決定的に暗いものになる。

「原発の異常事態が収束するまでは、株価はまだ暴落する可能性が残っています。'03年のバブル崩壊後につけた7607円88銭くらいまで値下がりすることも考えられます」(信州大学経済学部教授・真壁昭夫氏)

 逆に、原発の問題が収束しそうだと予測されれば、好転の目もあるという。

「大きく値下がりした日本株を外国人投資家が大量に購入すると思われるので、株価の下落は止まるでしょう。その後は復興への期待が高まり、株価も上昇していくと思います。1~2ヵ月で日経平均が1万円を超える可能性も充分あります」(前出・鮎川氏)

 とはいえ、原発が落ち着くのをただ待っているわけにはいかない。

 東北、北関東の被災地に暮らす人々は、懸命にそれぞれの窮地を耐えしのいでいる。犠牲者を弔い、被災者を支えるためにも、われわれ日本人は、いままさに生活をし、働き、経済活動をする必要がある。

 だが、首都圏の計画停電はいつまで続くのか? 電力不足は経済活動再開にあたっての最大の懸案事項かもしれない。

 サントリーホールディングスの広報担当者が言う。

「計画停電が生産に影響してくるのは間違いありません。弊社は首都圏に工場が11ヵ所ほどあるので、輪番とはいえ、どこかがどうしても引っかかってきます。

 いわゆる工場のラインというのは、たとえば3時間停電するとしたら、その3時間だけ止めるというわけにはいかないんです。停電にあたって生産を段階的に止めていかなければなりませんし、逆に再開するときも、さまざまなチェックをしてから行う必要がありますので、実際には半日か丸一日のロスになってしまう場合も多いと思います」

 停電に加え、ガソリン不足も大きな障害になっている。ファミリーマートの広報・IR部担当者が言う。

「たとえば、工場でお弁当を作るにあたっても、計画停電に伴った人員の通勤、シフト作りは容易ではありません。

 ガソリンの問題もあります。正直に言って、配送車が動けないんです。通常ですと、都内ならお弁当は1日3回配送しているのですが、ガソリン不足のために、2回に減らしたりして対応しています」

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