中国
中国某機関が作成した中国有力上場企業の「東日本大震災ダメージ調査」を独占入手
中国経済にも深刻な影響が
〔PHOTO〕gettyimages

 日本の大地震からちょうど一週間経った3月18日の夕刻、突然、胡錦濤主席が、北京・建国門にある日本大使館附設の日本文化センターに、姿を見せた。大地震の弔問に訪れたのである。応対に当たった日本人スタッフが語る。

「胡主席は、戴秉国国務委員、楊潔虎外相を伴って現れ、終始、悲壮感に溢れた面持ちでした。その後、丹羽宇一郎大使と10分間くらい別室で雑談しましたが、『中日両国の経済関係に停滞がないようにしたい』と強調していました」

 「親日派」として知られる胡主席は、日本に心から哀悼の意を示すために、わざわざお出ましになったのだろうが、同時に、中国企業に与えるマイナスの影響を最小限に食い止めたいという気持ちも、強く働いたに違いない。

 実際、日本の大地震の影響は、ボディブローのように中国経済に影響を与えてきている。中国国務院の経済官僚が語る。

「2008年にはアメリカ発の、2009年のドバイ発の、そして2010年にはEU初の経済危機が起こりましたが、中国にとってはいずれも、いわば『対岸の火事』でした。ところが今回の経済危機は、まさに隣国が'震源地'なので、中国経済を直撃しているのです」

私は、中国のある機関がまとめた、中国の有力上場企業100社の日本大地震による影響度調査レポートを入手した。全文は16ページにわたる詳細なもので、そこには、日本経済と二人三脚で中国経済も打撃を受けていく様が、明快に示されている。以下、少し長くなるが、100社のエッセンスを一挙紹介する。

〈電子〉
順絡電子  パナソニックなど日本顧客が2割で、日本からの仕事が激減。
通富微電  富士通が28%の大型株主で、富士通工場の崩壊で影響大。
華天科技  日本からの計測器の受注に影響。
東晶電子  パナソニック、キャノンとの取引に影響。
水晶光電  2割を占めるソニーとの光学機器の取引に影響。

長信科技  3割を占める日本板硝子との取引に影響。
力源信息  5%を占める日本向けICチップに影響。
宇順電子  日本向け液晶パネル、偏光チップなどに影響。
華東科技  東芝のスマートフォン部品製作で打撃。
超声電子  同様に東芝のスマートフォン部品製作で打撃。