経済の死角

リーバイスの株価が「ストップ高!」の意外な理由

3期連続で最終赤字予想なのに、いったいナゼ?

2011年03月20日(日) フライデー
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米国「リーバイ・ストラウス・アンド・カンパニー」のジョン・アンダーソン社長兼最高経営責任者(CEO)[PHOTO] アフロ

「赤字続きで元気のなかったリーバイスの株価がストップ高になったことは、証券界でも話題になりました。その要因の一つは、6月から高級ジーンズ販売に特化する路線変更を打ち出したことが、市場に好感されたためと言われています。でも実は、他の要因もありそうですよ」

 こう話すのは、大手証券会社に勤める営業マンだ。

 3月4日、ジーンズメーカー「リーバイ・ストラウスジャパン」(以下・リーバイス、ジャスダック上場)の株価が、一時、値幅制限いっぱいの50円上昇。238円をつけて、ストップ高となった。この日の終値は210円に落ち着いたが、それでも前日比22円高。週明けの終値も218円(7日)、225円(8日)と、高値を維持している。

 しかし、リーバイスはここ数年、売上高、利益ともに落ち込みが激しく、 '09年に赤字に転落。 '10年も赤字となり、今年11月期も連結で約21億円の経常赤字が見込まれている。決して調子がいいわけではないのだ。トレイダーズ証券の証券事業部長・藤本誠之氏が解説する。

「リーバイスは、 '06年に約270億円あった売上高が昨年には約130億円まで半減し、かなり厳しい状況にある。かつては、3万円もするジーンズが売れていましたが、ユニクロをはじめ、西友などのスーパーも参入した『格安ジーンズ』がブームになると、大苦戦。リーバイスも価格を下げて6000円程度のものを主力品としたのですが、それがまた大失敗となってしまった。おカネのない若者は安いジーンズを買うし、値段が高くても質の高いものを求める人たちは、6000円のジーンズは買わない。中途半端で、買う人がいなくなってしまったわけです」

 ユニクロが初めて一本1000円を切るジーンズを発売したのが '09 年のこと。その後、イオン、ダイエー、西友などが次々に格安ジーンズ市場に参入し、ディスカウントショップのドン・キホーテに至っては690円のジーンズを売り出した。リーバイスが赤字に転落したのも、'09年のこと。その後、黒字転換がはかれないまま、ここまできているのである。

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