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著名人たちが明かす「私の名医」
いい医者に会えてよかった!

(週刊現代)

 この人に手術をしてもらってよかった。この人に命を預けて本当によかった。この人に私は救われた—いい医者に巡り会えた人たちは幸せだ。その幸せを少しだけ分けてもらおう。

「結局、検査が始まってから手術までに2ヵ月近くかかりました。ただ、その間、矢形先生はじっくりいろいろな話をしてくれ、すぐに切らないわけも的確に説明してくださいました。ですから、最後に先生が『手術のときは中村先生も入りますよ』とおっしゃった際、私は『矢形先生に(執刀を)お願いしたいんです』と言ったのです」

 矢形医師が語る。

「乳がんの治療法としては、手術が一番ではあるけれど、化学療法もホルモン治療もある。また、手術前に化学療法を受けたほうがいい患者さんもいる。医療方針を決めるには、病変の正確な把握が何より大切です。もちろん、進行が早いがんなら手術も早くやります。しかし、乳がんは一般的には進行が遅いですし、顕微鏡による検査でもそれは確認しています。ですから、最も的確な治療方針を立てるために、慎重に検査するということをお話しし、納得していただいたのです」

 山田さんが「絶対に矢形医師に手術してもらいたい」と思ったのは、検査結果がほぼ出揃った1ヵ月半の時点だ。

「右に浸潤がんが2つ、左にはがんになる前段階のしこりが1つありました。先生は、『右は取りましょう。左も、僕の経験上、40%くらいの確率で乳がんになっていく。こういう早い段階で見つけて手術できるのはいいことだから、ぜひ取らせてください』とおっしゃいました。最後に私が『先生、私死ぬ?』と聞いたら、先生は『死なない!』と即答してくれました。こういうとき、きっぱり即答すれば安心するという私の性格まで、先生は読んでくれていたのです」

 その人にとって最善の治療法にたどりつくまで、とことん調べ、患者にも納得してもらう---これが矢形医師の方針だ。それは山田さんにも伝わった。だからこそ、彼女はこう言う。

「もう恋愛みたいな感じ。『先生のことが好きになっています』と言ったら、『多いですよ、そういう方。患者さんでね』と笑っていました。先生は腕が確かで、なおかつ私にとっては相性がぴったり。これこそが名医の条件だと思います」

 たとえ世界的な名医であっても、相性が悪ければ「絶対にダメ」だと、山田さんは言うのである。

他の病院に浮気したけれど

安倍晋三氏(潰瘍性大腸炎)

 いまでこそセカンドオピニオンの重要性は浸透しつつあるが、それはここ数年のこと。10年ほど前は、他の医者の意見も聞きたいと言うと、「俺が信用できないのか」とばかりに、主治医に嫌な顔をされることも珍しくなかった。そのころ、セカンドオピニオンを嫌がらない医者に救ってもらったという、政治家がいた。

「私の持病は、厚生労働省が特定疾患に指定している難治性の『潰瘍性大腸炎』で、初めて発症したのは中学生の頃だったと思います。潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患といって、自分の免疫が腸壁を敵と誤認して攻撃する病気です。その攻撃が強くなると、腸壁が剥落して潰瘍ができ、びらんして頻繁に下血と下痢を繰り返す。

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