Close up 吉田麻也
VVVフェンロ「焦燥感を 力に変えて」

SCヘーレンフェーン戦、189cmの身体を張って相手選手と競り合う。チームは3分5敗(10月3日現在)

「調子が悪ければ代えられる」W杯3次予選北朝鮮戦で決勝ゴールを決めても、安心なんかできない---

 サッカー日本代表は、'14年W杯ブラジル大会へ向けたアジア3次予選の真っ只中---。10月11日には、第3戦・タジキスタン戦(大阪長居スタジアム)が迫っている。9月2日に行われたその初戦、日本は、守備を固めた北朝鮮に苦戦を強いられた。スコアレスドローで試合終了と思われた後半ロスタイム、CKから繋がれたクロスボールをヘディングシュートで押し込んだのが吉田麻也(23)だった。

 現在、オランダ・VVVフェンロでプレーする日本のCBは、189cmという長身をいかんなく発揮し、日本を救った。

「ホームゲームだし、とにかく勝ちたいという気持ちだけだった。DFにとっては耐える時間の長い試合でしたね。決勝ゴールを決めることができて、『持ってる』とか言ってもらえたけど、知ってますか? FIFAの公式サイトには得点者〝YASUDA〟って記録されていたんですよ。全然、持ってない(笑)。でも、こうやって『フライデー』に取材してもらえるのも、あのゴールがあったからだと思えば、喜びも大きいです」

 オランダ南東部の街・フェンロのホテルレストラン---。吉田がそう言って嬉しそうに笑う。そして、

「懐かしいです。初めてフェンロに来た時に泊まったのがこのホテルなんです」と目を細めた。

「プロ1年目か2年目、夏のオフに遊びに来たんです。名古屋グランパスでチームメイトだった(本田)圭佑くんを訪ねて。そしたら代表の活動でいなかった(笑)」

 吉田は、「数年後に自身がその町で暮らすことになるとは思ってもみなかった」と言う。それでも初めての欧州一人旅で感じたことは多く、帰国後、英会話を始めた。今では英語で取材を受けられるほどに上達している。