雑誌
強い組織には秘密がある!
これが噂のワタミ改革会議

毎週1回、火曜の朝10時、
本社の大会議室に社長の怒声が鳴り響く
不況下でも利益36%増を達成。そんなワタミの強さの秘密は、毎週1回必ず行われる「会議」にある。桑原社長と、総勢60名を超える幹部による侃々諤々の議論。その全貌を、大公開―。

問題を放置しないこと

 怒気をはらんだ桑原豊社長の声が鳴り響いていた。

桑原-- ××(店のある地名)。電話をして席を取っておいてもらったのに、店に行ったら席が空いていなかったとのクレームが来ている。どういうことだ?

部門長(その店のあるエリアを担当)
「いつもご利用いただいているお客さまで、店長がなんとかなると考えたようです」

「いい店とは何か」と問い続ける桑原豊社長

桑原-- 満席なのに、空いていると言ったのか。そういう本当にちょっとしたことの積み重ねが、不満足につながるんだ。
常連さまは気持ちよく店に来てくださった。なのに、あるはずの席がない。その気持ちがわかるか。
どうして、正直に言えない。今は満席で、テーブルが空き次第おとりします、と。なぜ、それが言えないんだ? あいまいなことを言ってはダメだ。
それは、むしろ信頼をなくすことになる。

部門長 「はい」

 厳しい不況が続く中、外食産業は苦境にあえいでいる。消費者のサイフのヒモはますます固くなり、ファストフードを除けば、ほとんどの業態で軒並み前年割れの状態だ。

 そんな中、健闘を続けているのが、ワタミだ。2009年4~9月期の介護事業なども含めた連結の売上高は、前年同期比6%増の564億円。国内外食部門は売上高こそ落としたものの、当期利益は36.7%増だ。

 ワタミは1986年設立。「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになりたい」という企業理念のもと、高いレベルのサービスで、外食ベンチャーとして成長してきた。2001年3月期に187だったワタミグループの店舗数は、今や600店を数える。なぜ、ワタミは好業績を維持しているのか。なぜこれほどまでの急成長が可能だったのか。

 その大きな要因のひとつとされているのが、週1回の「業革(ぎょうかく)会議」(業務改革会議)の存在だ。冒頭は、その会議の中でのやりとりの一部である。今回、特別にその業革会議の取材を許された。