賢者の知恵
2012年03月12日(月) 週刊現代

名門中高「授業についていけない子供たち」に退場勧告
開成・麻布・筑駒・栄光・早実・灘 ほか 知らないで入れるとひどい目に

週刊現代
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 末は博士か大臣か。親の期待を一身に背負った「神童」たちは、中学受験を乗り 越え憧れの名門中高一貫校へ。そこに待ち受けているのはさらに過酷な競争社会。誰しもが、「大秀才」なはずはなく---。

15歳で「肩たたき」

 秋、10月。中学受験を目指す家庭では、文化祭や運動会を見学に行き、志望校への思いを新たにする季節だろう。あこがれの名門中高一貫校。そこに入れ ば、早稲田、慶應クラスへの進学はもちろん、成績上位をキープできれば東大合格もぐっと身近になり、一流企業や公務員への道も拓ける。受験まであと3ヵ月あまり。わが子よ、頑張れ。もう少しの辛抱だ---。

 だが、現実は甘くない。名門校の門をくぐった瞬間から、生き残りの競争は始まっている。名門校合格=幸せが約束されているわけではないのである。

どの名門校にも少なからずドロップアウトする生徒はいる。そして多くの場合、中学から高校に上がる段階で、「退場勧告」が行われている。灘、麻布、桜蔭といった中高一貫の名門校に取材をしたところ 、ほとんどの学校が、数は多くないが、高校に進めない生徒はいると回答した。神奈川県トップの進学校、栄光学園の教務部長は、「昔ほど厳しくはないですが」と 断りつつも、こう答える。

「学校になじめない生徒については、中学3年の2学期までに、このままでは高校に進むと大変ですよ、他校へ進むことも考えてはいかがですか、という話をします。 昨年は1名いました(栄光学園は一学年180人)。また、高校に上がってから転校というケースもあります。本校は高校に上がると授業の進度が速くなるので、どう しても追いつけなくなる子もいるんです。そんなときは、『このままでは厳しい』という話をします」

 名門校の代名詞、今年も東大に171人もの合格者を送り込んだ開成中学・高等学校では、なんと中学1年生の段階で留年の措置がとられることがあるという 。開成OBは語る。

「新入生がみんな初々しい顔をしている中、妙に馴染んでいるというか、学校のことに詳しいやつがいて。あとで、そいつが入学一年目から留年して、2回目の中学一年生をしているんだとわかった。開成は基準点に満たない生徒は中学生でも留年させるんですよ。中高一貫なので、高校で留年させるのとあまり感覚が変わらない んでしょうね」

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