菅内閣ががらがらと崩壊し始めた
党内でサボタージュがおきるようじゃもう終わり

 菅内閣の屋台骨が揺らいでいる。参議院の予算委員会が始まったとたんに、菅内閣はがらがらと音を立てて崩壊し始めた。

 まずは、審議入りの話し合いからして、民主党は信じがたい対応をした。審議時間の調整で強硬意見を引っ込めず、与党のほうから「審議拒否」である。これでは、与党なのか野党なのか分からない。

 私も参議院予算委員会の筆頭理事の経験があるが、普通は与党が野党に譲るものである。審議時間を数分間野党に余分に配分したところで、天地がひっくりかえるようなことではない。野党を立てて、気分をよくしてもらって審議に応じるのである。それが国会対策というものである。

 ところが、民主党には、それが全く分かっていないとしか思えないのである。しかし、そのような真っ当な解釈は間違っているのかもしれない。筆頭理事は、小沢側近の女傑、森ゆうこ議員である。ここは、審議拒否をして、菅内閣を困らせ、倒閣までもっていこうという腹なのかもしれない。党内でサボタージュが起こるようでは、もう内閣は死に体である。

 何とか4日には予算審議が始まったが、冒頭から野党の攻勢にさらされた。まずは、前原外務大臣の政治資金規正法違反事件である。在日外国人からの献金が明るみに出て、6日夜には外相を辞任した。

 さらに、前原、野田、蓮舫の三大臣が脱税企業から献金を受けていた事実も明るみになった。このような不祥事は、クリーンを売り物にし、「政治とカネ」の問題に正面から取り組むはずの民主党には、大きな打撃である。

 次は、主婦の年金の救済策である。一部の主婦の訴えに応えようとして、結局は不公平、モラルハザードを生む。しかも、そのような大事なことを、法律ではなく、課長通達でやってのけたというのだから、開いた口がふさがらない。そして、大臣がその通達について知らなかったというのだから、「政治主導」が聞いてあきれる。

 私が厚生労働大臣のときには、民主党の諸君は、次から次へと質問攻めにして、正義の味方を演じていた。もちろん、その批判には耳を傾けるべきものも多々あり、私は誠意をもってそのような批判に応えたつもりであるし、年金記録問題も相当な部分、解決した。

 そして、私が何よりも配慮したのは、公平ということであった。どのような救済策にしろ、それは最終的には国民が支払った税金や掛け金で尻ぬぐいするのである。正直者が馬鹿を見るようなことを許してはならない。ところが、そのような公平を重んじる私に対して、弱者切り捨てという罵詈雑言を投げつけたのは誰なのか。国民を統治する者は、公平でなければならない。今頃それに気付くようでは政権を担う資格はない。

孫文は10回の失敗にもめげなかった

 中国では全人代が開かれている。日本を抜いてGDPで世界第二位に躍り出た中国であるが、格差の拡大など問題が山積している。しかし、国を統治するという点では、菅内閣よりも中国政府のほうが優れているのではないか。日中関係も修復しなければならない。ところが、菅内閣はこの体たらくである。

 私は、近日中に訪中して、上海の復旦大学で、辛亥革命100周年の記念講演を行う予定である。その際に、できれば北京、上海の要人と腹を割って日中関係の今後について話し合いたいと思っている。

 孫文は、10回もの失敗にめげずに11回目に革命に成功した。そして、西欧のような覇道ではなく、アジアは王道を行くべきだと説いた。その孫中山の精神を蘇らせたいと考えている。

 日本を取り巻く国際環境は、中東情勢一つをとっても、ますます厳しくなっている。政権維持だけを目的とするような内閣には一日もはやくお辞めいただきたい。支持率が1%になっても辞めないと言うが、我が国はリビアではないし、エジプトやチュニジアの民衆にできたことを日本人ができないはずはない。国民の怒りは頂点に達している。

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