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逆引き!病気事典 放っておくと、大変なことになる
"口がかわく・めまい・目が赤い・足がつる・体臭の異変・腹痛が続く・性欲の減退" それは胃がん・大腸がん・脳梗塞心筋梗塞・肝硬変・糖尿病・大動脈瘤のサインです!

 普段の生活で「おかしいな」と思っているのに、そのままにしている症状はありませんか?「すぐによくなる」「病院に行くほどじゃない」と油断しているあなた。その異変、命に関わる病気のサインです。

「まさか」が現実に

「自分でも原因はよくわからないんですが、昔から、運動をした後などに胸が苦しくなって、のどの辺りが熱くなるということがたまにありました。ギューッと心臓が締め付けられるような感じです。ただ、深呼吸をすると治るし、それ以外は健康だったので、医師に相談したことはなかったんですよね」

「倒れた後も、実は胸の痛みが2回あった」と話す田中氏

 今年3月に心筋梗塞で倒れたときの体験を話すのは、ロックバンド・クリスタルキングの元ボーカル、田中雅之氏だ。

「あの日も、夜中に胸全体に痛みと熱い感覚が広がった。最初は、いつもの症状だと思って深呼吸したり、体勢を変えてみたりしたけれど、一向におさまらない。正直、『これは死ぬかも』と思いました。

 ショックでしたね、まさか『心筋梗塞です』と医者に言われる日が来るなんて。僕は昔から健康オタクで『健康のためなら死んでもいい』と思っていたんですよ(笑)。煙草は吸っていましたが、お酒はほとんど飲まないし、家族にも心臓病はいないのに」

 いつのまにか治ってしまうから、放っておいたまま。実は不安なのに、見て見ぬ振りをしている。そんな症状があなたにもあるなら、実は命に関わる重大な病気が潜んでいるかもしれない。

 初期症状診断の専門家である愛知県・藤田保健衛生大学病院の山中克郎医師は、「自覚症状を重くみて『がんじゃないでしょうか』などと不安がる人より、『何となく体調が悪い』と訴える人の方が、重大な病気のことが多いですね」と話す。田中氏が経験した心筋梗塞とともに「三大疾病」として特に恐れられているがんや脳卒中(脳梗塞)にも、何らかのサインが必ずある。しかし実際には、「まさか自分がかかるなんて」と軽視してしまうことが少なくないのだ。

 38歳で大腸がんを摘出した、フリーアナウンサーの原元美紀氏が振り返る。

「ある日、トイレで流す前に見たら、便にひとすじ血が混じっていることに気づいたんです。でも、どこも痛くなかったし、最初は全く気に留めませんでした。

 それが、その後の2年間で、血が混じる頻度が月に1回から週に1回、2日に1回とだんだん増えてきて。便も細くなり、途中からは毎日下痢をする状態になっていました。それでもお腹の痛みや違和感はなく、仕事も忙しかったので放っておいたんです。