まずは右下に掲載した文書を見ていただきたい。日本航空(JAL)会長に就任した稲盛和夫氏(78)のお膝元「京セラ」で出された社内文書で、本誌が独占入手したものだ。
<エアーチケットの利用について>と題されたこの文書を見ると、<国内外への出張移動時のエアー便は、特別な事情を除き、原則としてJALを利用することをお願いいたします>と呼びかけ、
JALの利用を勧める京セラの社内文書。稲盛イズムの"効果"か通達が出されたのは稲盛氏がJALの会長を引き受けた翌日の1月20日。
稲盛会長をバックアップしようとの意図だが、「業務以外で利用する場合もJALを使えと言うのは行き過ぎ」(社員)とヒンシュクを買い、その日のうちに取り消された。
同社広報室によるとその後、京セラの川村誠会長名で、「できるだけJALを利用しましょう」と一部内容を変更したメッセージが流されたという。
会長の出身母体でこんなドタバタ劇が演じられるようでは、巨額の負債を抱えるJALの再建ができるのか不安になるが、とにもかくにも2月1日、稲盛新体制がスタートした。
新社長に就任したのは、JAL史上最年少の大西賢氏(54)。昨年6月から「日本エアコミューター」の社長を務めており、企業再生支援機構に請われて戻ってきた。
「大西さんは東大工学部で航空工学を学んでおり、ジャンボ機の1等航空整備士の資格を持つ整備のプロ。整備畑から初の社長誕生です。'85年の日航ジャンボ機の御巣鷹山墜落事故では、遺体安置所となった地元高校の体育館で、身元不明の遺体に付き添ったエピソードもあります。
日本エアコミューターでも、エンジンの不調を繰り返すカナダの航空機メーカーに直接乗り込み、プログラムの不具合を修正させる行動力を発揮しました」(航空専門記者)
社内での評判も悪くない。JAL幹部の一人は、大西氏の人間像をこう話す。
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