永田町ディープスロート

独裁者への辞任勧告
「小沢秘書軍団」の秘書頭・樋高剛代議士を直撃

解剖小沢一郎 第3弾〔取材・文 松田賢弥〕

2010年02月12日(金) FRIDAY
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「説明に一定の国民の理解と納得が得られなければ、けじめをつけていただかないといけない」(枝野幸男元政調会長)

 民主党内から一斉に吹き出した小沢一郎(67)の責任を追及する声、また声。「何を今更」と鼻白んだのは、決して私だけではあるまい。だが、やはりと言おうか、骨の髄まで小沢の恐怖に支配されていた連中が、連れションのようにそろって声を上げたのには理由があった。

 2月1日付『毎日新聞』朝刊の世論調査では、小沢の元秘書で衆院議員の石川知裕(36)が起訴された場合、小沢が「辞任すべきだ」とする回答が76%に達している。野田や枝野ら反小沢を掲げるメンバー、誰が呼んだか「七奉行」なのだそうだが、彼らは事前に調査結果を知ったうえで、踏み込んだ発言に転じたのだ。

 2月1日の記者会見で、仮定の話とはいえ小沢は自らの責任に初めて言及した。

「刑事責任を問われるという事態は想定していないが、もしそういうことが仮にあるとすれば、今言ったように責任は重いと考えている」

 2月4日に、政治資金規正法違反(不記載)で逮捕された石川が拘置期限を迎え、石川起訴、小沢不起訴の処分が下る見込みだ。ある検察関係者はこう語った。

「小沢から預かったという4億円を政治資金収支報告書に記載しなかったこと自体は、石川も、元私設秘書の池田光智も、そして口の固かった公設第一秘書の大久保隆規までもが認めた。小沢でさえ代表者としての責任を認めている。

 確かに今回、小沢起訴のハードルは高かった。だが、すでに石川起訴の"次"を見据え、小沢事務所から押収した日銀券(1万円札)の番号が小沢の供述と一致するかを国税庁の応援部隊とともに調べている。

 '05年に小沢が実質的に運営する政治団体『改革フォーラム21』と問題の資金管理団体『陸山会』との間で4億円が出し入れされているが、このカネは課税対象となる、と言えば検察の狙いは伝わるかな」

 税法上の違反による摘発も視野に入れているという意味だろう。特捜部長の佐久間達哉は、1月頭には「検察とは断固戦う」と鼻息の荒かった小沢を「決して許すことはない」と息巻いているようだ。

"小沢教信者"の男

 権力者同士の争いなどより、私にとって引っ掛かるのは、石川の様子だ。先の検察関係者によると、1月15日の逮捕直後、ひどく憔悴し、怯えきっていたという。理由は、逮捕前に小沢の側近から「この先のことは、分かっているだろうな」「対応を間違えるなよ」と、恫喝まがいの"諸注意"を受けたことによるようだ。

 小沢に近い民主党関係者が明かした。

「石川にそれを言ったのは、樋高(剛・ひだか たけし)だと聞いているよ。『何があっても、小沢先生に迷惑をかけるなよ』という意味だろう。

 樋高は、秘書軍団の中でも最高の"小沢教信者"だからな」

 民主党副幹事長、樋高剛(44)。早稲田大学在学中から小沢邸に出入りし仕えた男。小沢の参謀を自任する元参院議員、平野貞夫の娘を娶った身内同然と言える男―。

 小沢後援会の幹部は、私に秘書軍団の序列について説いた。

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