現実味を帯びてきた月面での資源開発競争

Science エコロジスト UK

2011年10月31日(月)

 1kgあたり10億円以上もする希少な物質が月に眠っているという。「スター・ウォーズ」ばりの資源争奪戦がくり広げられる日も近い!?

 ヘリウム3という物質が注目されている。実用化のめどはたっていないものの、研究のために巨額の資金が投じられている「核融合発電」に欠かせない燃料になるからだ。ただしヘリウム3は地球上に少なく、現在でも1kgあたりの価格が1600万ドル(約12億円)もする。もし、核融合発電が実用化されれば、需要が爆発的に高まるだろう。そんなヘリウム3が豊富にある場所、それが「月」だ。

 他にも、月面の水資源への関心も高まっている。これまでの調査で月には少なくとも10億tの氷があることがわかっている。米テキサス州のシャクルトン・エナジー社は、数年後にはこの水資源の採掘を開始する計画を進めている。計画では、氷を溶かして浄化した後、水素ガスと酸素ガスにし、ロケット燃料となる液体水素などを作る予定だ。うまくいけば、月への有人飛行は片道分の燃料で済む。この計画は民間事業として行われているが、探査費用だけでも200億ドルかかる。

エコロジスト UK

 国家事業として月探査計画を練っている中国も月面基地の建設に動いている。同国は2017年に月面のサンプルを採取して地球に持ち帰る計画を進めている。

 現状では月の資源の所有権はあいまいなままだ。近年、北極海の地下資源をめぐって各国の争いが起きたが、同様のことが起こる可能性がある。インペリアル・カレッジ・ロンドンのマシュー・ゲンジ教授は語る。

「核融合発電の実用化とともに、中国、米国、ロシアが月面探査を始め、たとえばロシアが月の北極部分、中国が南極部分、米国が赤道部分の領有を主張するようなことも想像できます。どんなに早くても20年後のことでしょうけれども・・・」

  

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