サムスン成長神話の陰りでささやかれる“日本化"の怖れ

東亜日報(韓国)より SOUTH KOREA

2011年10月01日(土)
〔PHOTO〕gettyimages
サムスン電子の営業利益の推移

 IT業界で売上高世界1位を守り続けてきたサムスン。しかし、最近になってその勢いにも衰えが見え始めている。

 90年代まで世界を制していた日本の電器メーカーが、かつての勢いを失って久しい。日立のテレビ部門は台湾や中国企業からOEM供給を受け、ブランドのみを残すかたちになり、ソニーはテレビ事業でここ8年連続赤字を記録している。

 一方、韓国のサムスンは2006年からテレビ市場の世界シェアで1位となり、メモリー半導体部門でもトップだ。LG電子もテレビで2位、エアコンで1位とグローバル電子企業に成長した。韓国の電子機器メーカーの製品が日本の模倣と言われていた時代には想像もつかなかったことだ。

 しかし、グーグルがモトローラを買収したように、ここ数年のIT産業は激しく変化しているが、韓国企業がその流れを読みきれてないと憂慮する声が多い。実際、サムスンのテレビ市場のシェアは落ちてきており、液晶パネルなどの部品販売の業績も赤字となっている。

 LGディスプレイのクォン・ヨンス社長はこう語る。

「韓国企業はスマートテレビ、3Dテレビなどの高価格、高付加価値の製品開発に力を入れているが、顧客がそれを求めているとは限らない」

東亜日報(韓国)より

 これは技術向上にこだわりすぎたあまり、消費者のニーズを読み誤ってしまった日本メーカーの姿とも重なる。

 また、携帯電話市場で成功したサムスンとLG電子だが、スマートフォンの参入に乗り遅れ、アップルとグーグルが主導するモバイルの新しいモデルに適応するのに苦労している。

 韓国は以前からソフトウェアが弱いと言われてきたが、いまではハードウェアも危ういとされている。世界のIT業界でクラウドコンピューティングが趨勢となっているいま、ハードウェアの需要が減ることが予想されているからだ。

COURRiER Japon

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