「エジプト 2.0」~エジプトの新しい民主社会構築のために、どうソーシャルメディアが使われているのか?
「2月18日、タハリール広場で勝利を祝うエジプト市民 *ワエル・ゴニム氏のツイートより」

 前回の記事『「エジプト革命」でソーシャルメディアが果たした役割とは?』に続き、今回は「エジプト民主革命」の今後、国創りのプロセスにおいて、ソーシャルメディアがどのような役割を果たしているのか、その萌芽となるようないくつかの動きをご紹介したいと思います。

インターネットを通じてエジプト社会の今後必要なこと、アイディア、夢を募る試み

 「エジプト革命」のきっかのひとつとなったフェイスブック・ページ「We are all Khaled Said」の運営者であり、反政府運動の中心人物の一人とされていたワエル・ゴニム氏(31歳)は、ムバラク大統領後辞任直後に、あるウェブサイトを立ち上げました。
 

 サイトの名前は「Egypt 2.0, what does we need? What are our dreams?! (エジプト 2.0、私たちは何を求め、どんな夢を持っているか?!)」で、ゴニム氏が勤務するグーグル社のサービス、「Googleモデレーター」という無料サービスを利用して、直接エジプト国民から今後のあるべき政策、アイディア、夢を募っています(サイトはアラビア語で運営)。ムバラク大統領辞任直後に立ち上げられたこのサイトには、2月20日の段階で約39,000人が登録し、5万近くのアイディアや要望が寄せられています。

 「Google モデレーター」は2008年12月、オバマ大統領候補が米大統領選に勝利した後、就任までの移行期の間に開設されたサイトでも利用され、アメリカ国民から新政権に対する要望、アイディアを募る目的で活用されたことがあります。

 日本でも2008年の衆議院選挙の際、グーグル日本法人が「未来のためのQ&A」というサイトを立ち上げたことが話題になりました。立候補予定者に向けた質問と投票を受付け、立候補予定者がビデオ回答を行い、ウェブ上で掲載するというような形で活用されました。

 今回エジプトで驚くほど短期間でサイトが開設され、数多くのアイディアを募ることが可能になっているのは、多くのエジプト市民が、自分たちの力とアイディアで、よりよい社会を築くことを強く願っているからといえます。寄せられたアイディアの中で、特に人気があるアイディア・要望の中には、以下のようなものがあります。

・「国の将来への投資として教育は最重要課題で、教育システムを構築するために緊急の委員会を設置が必要」
・「選挙の投票制度を見なおし、電子化した投票システムや、選挙の際に国民にIDを付与すべき」
・「医療制度全体の再生が必要、公立病院はより清潔にし、患者に対する配慮が必要」
・「過去20年の間に権力が集中した警察を改善するために内務省の改革が必要」

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