2011.09.29(Thu)

田原総一朗×浅川芳裕×福島の農業経営者たち「農作物の安全、国民の安心のために何をすればいいのか」

『現代ビジネス@福島』キックオフ座談会VOL.2

筆者プロフィール&コラム概要

vol.1 はこちらをご覧ください。

長期的に応援してくれる人々を味方に

田原総一朗氏

田原: 佐藤さんのところは、いつ頃から営業を再開しようと考えておられますか。

佐藤: 除染の終わったところから冬野菜の作付けを始めましたが、9月初めから作付けすると、11月末か12月が収穫期になります。直売所の運営ができるようになるのが来年の4月頃ですから、それまでまるまる一年間休業する形になります。

田原: 浅川さん、これから営業を再開するためには、これから営業するよ、買っていいんですよ、これはうまいんですよ、と広報もしなければならないですが、どうすればいいですかね。

浅川: 地元のお客さんしかいなかったところがいちばん大変なんですよ。お客さんがほぼゼロになってしまうわけですから。福島を応援しようという気持ちで長期的に買ってくれるお客さんだと、たとえば直売所であれば、今は復興ファンドというのが少し出てきています。これは、一回の消費で応援しようというのではなくて、その農場を支援しましょうということで株券のようなものが出ているのですね。

 これは国や企業ではなく個人が出資しているのですが、たとえば10万円出資する場合、その代わり配当として毎年桃が10年間にわたって送られてくる、そういう形ですね。そういうふうに、長期的に応援してくれる人を味方にするというのが一つのやり方ですね。

田原: 佐藤さんのところの「生木葉ファーム」に買いに来られるお客さんはほとんど市内の方ですか。

「生木葉ファーム」の佐藤良治氏

佐藤: ええ、いわき市内の方です。宅配で関東方面の2、3名の方に送っていましたが、そういう方は生産を再開したら送ってくれてもいいですよ、と優しい言葉をかけてくださるのですが、むしろ地元の方のほうが神経質になっているというか、ピリピリしておられるようです。

 以前は地元の大きな保育園に野菜を納品していたのですが、7月の牛肉の問題が起きてから、父母の会で「福島県産の食材は使わないでほしい」ということになって、私どものほうも納入を断られました。市内の保育園のようなところが福島県産の食材を使わないという空気になっていますから、ある程度小さいお子さんをお持ちの親御さんは、そういう意識になっているんじゃないかと思います。

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@福島

福島県から、福島の、そして日本の未来を考える。ときには東京からも情報を発信します。