社長の風景

第六感をどう鍛えるか。
寝ても覚めてもどこへ行っても、
仕事のことを考え続けることです

リンガーハット 米濱和英

2011年09月29日(木)
週刊現代
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 長崎ちゃんぽんを全国区にした会社だ。『リンガーハット』の「リンガー」は、幕末から明治にかけて長崎で活躍した英国人実業家フレデリック・リンガーの名から、「ハット」は英語で小さな家を意味する「Hut」が由来だ。北海道から沖縄まで約600店のチェーンに成長させた米濱和英氏(67歳)は、「日本を思う」強い矜恃を秘めている。

 

第六感をどう鍛えるか。
寝ても覚めても
どこへ行っても、
仕事のことを
考え続けることです
よねはま・かずひで/'43年、鳥取県出身。鳥取県立鳥取西高等学校を卒業後、'62年に2人の兄とともに「浜かつ」を長崎市に設立。'74年、長崎ちゃんめん1号店を開店。'76年に代表取締役社長就任、'82年に商号を現在の「リンガーハット」に変更。'05年に会長に就任し、'08年9月に社長復帰

大書

 危機の時こそ上を向く、が信条です。たとえば'94年、バブル崩壊で年間売り上げが200億円規模なのに約50億円の損失を被ってしまった時、私は大きな紙に自分の手で「挑戦・2000年に東証1部上場」と書き、社の壁にドーンと貼ったんです。

 ピンチの時こそ、ビジョンが必要と思ったからです。少し上向いたら社員が「このままがんばれば実現できるのかな」と感じはじめ、社の雰囲気が明るくなりました。今の日本に欠けているのは「ビジョン」かもしれませんね。

農業再生

 リンガーハットで一番思い入れがあるメニューは『野菜たっぷりちゃんぽん』です。100%国産野菜、日本の農業再生も視野に入れ、一昨年の10月から全国発売したものです。

 私自身も'08年頃にアイデアを出したんですよ。「日本の農業」という視点を持つのは、社員に「誇り」を持って働いてほしいと思っているからかもしれません。

商売の道

東証1部 バブル崩壊時に目標とした東証1部上場を達成。徹底的に効率化されたチェーンシステムで利益が向上したという

 よく農家の生産現場を訪ねます。日本フードサービス協会の会長をしていた時、会員各社の経営陣とバスを借り切り、私も畑に分け入って、農家の方からご提案をいただいたりしました。

 自分が行くのは「商売は簡単ではない」と考えているからです。たとえば、農業と飲食業の連携を深めようと声をかけるだけで人が動けば楽ですが、率先垂範しなければ誰も動かないものですよ。

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