合併号特別企画 大研究シリーズ
ひと目で分かる「いい医者」「ダメな医者」

「肩書」なんて、当てになりません

(週刊現代)

「あの先生は教授だから安心」「いつも混んでいるからいい先生」・・・・・・その医者選び、間違いです。一体、いい医者をどう見分ければいいのか。なかなか聞けない患者の疑問を、医師たちにぶつけてみた。

「一般には、たとえば『内科・外科・皮膚科』と看板に書いてあれば、いちばん最初の内科が専門である可能性が高い。だが、外科が専門でもそれでは患者が集まらないからと言って内科をはじめにもってくるケースもあります。確実なのは、『先生のご専門は?』と直接聞いてみることですが、それで嫌な顔をするような医者なら、行くのはよしたほうがいいでしょう」(米山医師)

 という。むろんクリニックでも専門医が何人かいるところもあるから、一概に標榜科目が多いからダメとはいえないが、気になったら確認してみるといい。

 さらに、〝専門医〟や〝○○学会会員〟という肩書がついていれば安心かといえば、そうともいえないのが厄介なところだ。

専門医という肩書があるからよい医者とは限りません。医師免許を持っていて、会費さえ払えば誰でも入会できる学会もあります。学会が、専門医などの認定を行っているところもありますが、その定義もまちまち。試験を設けているケースが多いですが、『学会に○回以上参加していること』という義務を課しているところが多く、学会がカネを集めたいために設置していると思われるものもある。その資格が実際の臨床にどれだけ役に立つかは疑問を感じます」(米山医師)

教授=名医ではない

 患者心理としてもっとも威厳を感じるものの一つに、大学病院の「教授」という肩書がある。だが、これも医療の現場で必ずしも役に立つものではないという。卓越した心臓外科医として知られる、東京ハートセンターの南淵明宏センター長は「『教授』は名医の証明にはならない」と断言する。

「大学教授は教授会の選挙で選ばれます。多分に政治的な要素で決まるのが常です。名医や有能な研究者が新たに教授になれば、自分の立場は弱くなる。そんな状況では、候補者の中で一番カスを選ぶのが世の道理です。ちなみに教授になるのに、手術実績などはまったく関係ありません

 南淵医師の発言は少々過激だが、もちろん、臨床経験も豊富で優れた技術を持ち、人徳もある教授がいることも事実だ。だが、病院内部の人脈をうまく築き上げている人が教授になっているケースも多いのだという。

 次に心得ておきたいポイントは、待合室にある。冒頭のAさんは、待合室がいつも混んでいたことで、その病院の評判がいいに違いないと判断した。だが患者の数が多いからいい医者がいるという根拠にはならない。前出の米山医師がいう。

いつ行っても患者が多く、しかも、しかもその患者の顔ぶれが同じだとしたら、いつまでも治らないヤブ医者の可能性があります。

 私が昔アルバイトで通っていたある開業医は、わざと風邪薬を1日分しか出しませんでした。そうやって翌日も来院させて再診料を取っていたのです。別のある皮膚科では、塗り薬は外来で塗るだけで、決して処方薬として出さない医者がいました。いうまでもなく、これも何度も患者に通院させて儲けるためです」

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