1000倍の難関を超え“飛び級”で世界に飛び出す日本人学生!アメリカの大学制度を支える「テニュア制」の是非を検証する

2011年09月26日(月) 田村 耕太郎
俊英たちが夜中まで勉強するハーバード大学の図書館 【PHOTO 】Bloomberg via Getty Images

 嬉しいニュースが飛び込んできた。世界の超名門校に日本人が“飛び級”合格したのだ。

 本人から口止めされているので学校名と専攻は明かすことができないが、世界でその道の人は知らない人はいない超名門だ。4000名が受験して飛び級合格は4名だから、競争率1000倍の難関をくぐり抜けたことになる。卒業生もその世界での活躍を独占するような人材ばかりで、彼女の推薦者も名前をきけば日本人の多くが知る世界的人物だ。

 口止めの理由は、「飛び級の条件をクリアするのが不安だから」というもの。16歳でその名門に入学する彼女には、飛び級の条件として、入学までの一年半、非常に厳しい入学前の補強学習が課される。それがかなりハードなのだ。彼女のことだから問題ないと思うので、いずれこの連載で何らかの形で紹介したい。

午前3時過ぎに図書館で勉強する高校生

 二歳上の彼女の姉も海外志向だ。アメリカの名門をめざし、今夏はハーバード大学でサマースクールを修了。サマースクールと言っても、半端ないものだ。授業内容はハーバード大学と同等のもの。その証拠に、今夏彼女が取得した単位は、ハーバードに進学した場合は履修単位として繰り入れられるほどだ。授業も試験も大学生にとってもかなりハードなものだから、高校生には相当厳しいものだったようだ。もちろん、ついていけない学生は落第させられる。

  大学としては「入学後の大学のレベルと負荷を高校時代から知って目指してほしい」との想いもある。世界中から集まった同世代と競い合い学びあい、彼女にとっては大きな前向きな刺激を受けたようだ。「ハーバードを含めアメリカの名門を目指す気持ちがさらに強くなりました」とメールをくれた。

 彼女から試験前のコンピューター自習室の様子を写メールでもらった。多くの真剣な高校生が顔面蒼白で頑張っている。「これは夕食後くらい?」と聞くと「午前三時過ぎです」と返事が来た。ほぼ徹夜ではないか?こういう日々が試験前だけでなく続いていたようだ。それでも、パーティーも勉強に負けないくらい楽しんでいたという。話を聞いてみると、とても遊びたい盛りの高校生が夏休みに目を輝かせて大学の授業に挑んでいる。

 頑張り屋のこの姉も二つ年下の妹が飛び級で大学に入学することとなり、同時に大学生となることでさらに刺激を受けたようだ。飛び級は色んな刺激を周りに与える。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。