民主党の窮地、自民党の凋落
「小沢問題」緊急世論調査の読み方

 東京地検特捜部は、政治資金管理団体の収支報告虚偽記入事件で小沢一郎民主党幹事長を不起訴処分とした。これを受けて、2月5、6日にメディアは緊急の世論調査を行った。

 その結果には多少のばらつきはあるものの、民主党にとって極めて深刻な内容となっている。7日の朝刊に各社の世論調査結果が出ているが、読売、朝日、毎日、共同の内容を比較してみよう。

 まず、国民が最も不満に思っているのが説明責任である。

「小沢氏の説明に納得ができない」というのが、86%(読売)、86%(朝日)、87.2%(共同)で、いずれも9割近い人が不信感を抱いている(毎日にはこの設問なし)。

 法的には、証拠不十分で起訴されなかったものの、元秘書ら3人が起訴されており、そのことを含めて政治的、道義的にまったく責任を果たしていないというのが、国民の判断なのである。小沢氏が、国会で参考人あるいは証人として説明をしないかぎり、これで幕引きというわけにはいかないであろう。

「不起訴」だからこそ対応が難しい

 したがって、「小沢氏は民主党幹事長の座を去るべきだ」という意見も、74%(読売)、68%(朝日)、69%(毎日)、72.7%(共同)と、当然多くなっている。

 法的に不起訴になっていても、幹事長続投は好ましくないと多くの国民が考えているのである。しかも、読売の調査によれば、「幹事長を辞任すべきだ」と答えた人のうち、66%が議員も辞職すべきだと答えている。

 ちなみに、起訴された石川知裕衆議院議員については、「議員を辞職すべきだ」と答えたのは、64%(読売)、53%(毎日)、69.1%(共同)となっており、過半数は厳しい意見である。

 内閣支持率についても、支持/不支持が、44/47%(読売)、41/45%(朝日)、49/37%(毎日)、41.4/45.1%(共同)と、毎日以外は、いずれも不支持が支持を上回っている。

 毎日についても、支持率が初めて50%を切る数字となっている。鳩山内閣支持率低下の要因は、首相自身の「政治とカネ」の問題や普天間問題など複合的であろうが、小沢問題についても、鳩山首相の対応に国民は不満である。朝日によれば、「首相の対応に納得できない」という答えは76%に上っている。

 同じ調査で、小沢氏が鳩山内閣に影響力を発揮することを「好ましくない」とするのが74%、小沢氏の政治資金問題で民主党に対する評価が「下がった」とするのが64%となっている。

 つまり、小沢問題は、不起訴になったからこそ、それへの対応を誤れば、鳩山内閣にとって命取りになりかねない難問となったのである。

 しかしながら、自民党もまた喜んでおられる状況ではない。次の参議院選挙の投票意向について、民主党/自民党の比率を見てみると、
27/22%(読売)、34/27%(朝日)、36/22%(毎日)、33.6/23.4%(共同)と、共同以外は、両党の差が縮まる方向にある。

 しかし、政党支持率については、民主党/自民党の比率は、33/20%(読売)、34/18%(朝日)、34/14%(毎日)、33.6/22.8%(共同)と、相変わらず、ほぼダブルスコアで自民党が負けている。

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