昨年の交通事故死者数は前年より51人少ない4863人で10年連続の減少。これは快挙といえるんじゃないだろうか?
昭和30代~40年代にかけて、日本は高度経済成長時代、モータリゼーションとも重なり、交通事故死者数は1万6000人を超え、交通戦争と呼ばれるほどの社会問題になった。'70年にはピークを迎え、減少していくものの、'80年中盤から再び増加に転じ、1万人を突破し第2次交通戦争と言われる状態に。
なぜ、これほど交通事故死者数が減ったのだろうか?
昨年の交通事故死者数を考察してみた

昨年の交通事故死者数の4863人は、昭和27年とほぼ同じ死者数だ。この時代はまだ日本はモータリゼーションを迎えておらず、ヒルマンミンクスをいすゞが、オースチンA30を日産がノックダウンしていた時代だ。47年前の昭和27年と'10年の自動車保有台数を比べると、昭和27年は25万4542台、昨年はその300倍の7600万台だ。いかに事故死者数が少ないのかわかる。
交通戦争と呼ばれ、最も死者数が多かった昭和45年と比較すると死者数は3分の1に減少した。
いっぽう、事故の発生件数は72万4811件で当時とほぼ変わらず、負傷者数も89万4281人でほぼ同じ。事故はそれほど減っていないが車両の安全性能向上と救命医療の高度化が、死者数の減少に寄与していると思われる。
飲酒運転取り締まりや罰則強化が交通事故死者数を減らすことにつながった。ドライバー自身の意識も大切まず死亡事故者数減少の一因として考えられるのは飲酒による事故の減少。昨年11月末時点で5004件、うち死亡事故につながったのは254件だった。
飲酒運転による死亡事故は平成14年6月に改正された改正道路交通法により罰則など強化されたことで減少してきたが、平成16年、17年は減少幅が小さい。
しかし平成18年9月以降の飲酒運転根絶に対する社会的な機運の高まり、飲酒取り締まりの強化とともに平成19年9月の飲酒運転のさらなる厳罰化および、平成21年6月の悪質、危険運転者に対する行政処分の強化などにより18年以降は再び大幅に減少し続けており、10年前の4分の1だ。
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