雑誌
作業員の告白「いまだ1万ミリシーベルト検出!作業拒否が続出」
6ヵ月経った今も混乱が!劣悪な宿泊環境、
素人投入で増す負担、タダ働きの人も

フライデー

「彼がネット上に書き込んだことは、真実です。私も3月の事故以来、断続的にフクイチで働いていますが、いまだに1日1万5000円の約束だった日当が払われていません。元請け(親会社)の所長に『なんでカネを払ってくれないんですか』と詰め寄ると、こう言い放ったんです。『お前は下請けだろう、そんなことを言う資格はない』と。東電の社員にも掛け合いましたが『指導を徹底しますので・・・・・・』と答えるばかりで、元請けを厳しく注意しようともしません。私は、あと1ヵ月ほど待って入金がなければ元請けを訴える覚悟です」

1号機タービン建屋付近で、作業員が汚染水を通すオレンジ色のホースを設置している(作業員提供)

 村上氏は「宿泊環境の劣悪さ」も、ネットの書き込み通りだという。

「私たち作業員の多くは、前線基地のJヴィレッジ(福島県楢葉町)近くの旅館に滞在しています。私がよく泊まるのは十数人用の部屋ですが、同室の作業員たちの業務開始時間はバラバラ。

深夜の勤務を終え宿に戻り、明け方にようやくウトウトしていると、早朝に作業のある人たちが起きてゴソゴソと支度を始めます。とても安眠できる環境ではありません。

1号機の原子炉建屋は、放射性物質の拡散を防ぐカバー設置のため鉄骨で囲まれた(東京電力提供)

 1~2時間しか眠れない日が続き、炎天下の作業中に吐き気をもよおしたり、フクイチからの帰り道で居眠り運転して事故に遭いそうになったこともあります。9月に入り少し涼しくなっても、1日に10人ほどの作業員が熱中症や疲労などで倒れているんです。こうした生活環境を早く改善してほしい」

 最近の東電の発表では、福島第一は安定した状態にあるような印象を受ける。8月18日には、それまでトラブル続きだった日米仏3ヵ国の装置を利用した汚染水浄化システムに加え、東芝製の放射性物質除去装置「サリー」で一本化したシステムを構築。浄化効率は格段に上がっているという。

 また損傷の激しい1号機原子炉建屋を鉄骨で囲み、10月中に放射性物質の拡散を防ぐカバーで覆う作業も順調に進んでいるようだ。

「死地に行くようなもの」

 だが別の協力会社で働く佐藤治氏(仮名、40代)は、「安定した状態など、とんでもない」と東電の発表に否定的だ。