平松邦夫×内田樹「漱石が『坊ちゃん』で書いた教師像に学ぶ」 「教育は誰のためにあるのか」とことん語ろう 第2回

2011年02月09日(水)
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内田: 自然にそういうことができるんです。教師ってすごく惰性の強い職業ですから。古い職業なんです。日本だって、すでに150年の近代教育史の蓄積がある。その中で、だいたい教師集団っていうのは、これぐらいの感じで「ばらけている」方がいいってことが直感的に分かってくるんですよね。

平松: なるほど。

内田: で、今のうちの学校には「あれ」が足りないっていうふうに思う人は、「あれ」になるんです。

平松: すごいですね。

内田: いや、実際たいしたものだと思いますよ。一種の暗黙知ですよね。

平松: ちょっと、うちの大阪市教育委員会の小学校と中学校で、校長先生に、教職員を色分けしてよって・・・(笑)。誰が足りないっていうのを分析できるんなら。

内田: 校長だけは間違いない。校長が「狸」で、教頭が「赤シャツ」というのが、やっぱり基本ですね。

一同: (笑)

内田: ええ。だから、教頭はだいたいどんな学園ドラマでも「とにかく成績を上げろ」とか言って、点数とか校則のことなんかを子どもたちにうるさく言ったりしてる。罰を与えたりする嫌な役は、だいたい「赤シャツ」なんです。で、だいたい校長がボーっとしててですね、「まあ、みなさんいろいろおありになるだろうけども・・・」という役回りですね。

 なんかトラブルが起きると「まあまあ、私の顔に免じて」とか言いながら、あちこち抑える係で。これはやっぱり管理職の基本だと思いますね。「狸」と「赤シャツ」のコンビというのは。その下に、それ以外の先生たちがばらけていて。

瀬尾: 「マドンナ」もいれば先生たちのモチベーションが上がるかもしれないですね(笑)。

内田: 「マドンナ」はまずいですね(笑)。あれは教育を破綻に・・・。

一同: (笑)

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