長谷川幸洋「ニュースの深層」
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改革派官僚をなぜ辞めさせるのかーー
人事を官僚に丸投げする枝野大臣に
「古賀問題」をクラブ記者に代わって直撃

結局、政治主導などやる気なし

2011年09月22日(木) 長谷川 幸洋
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【PHOTO】Bloomberg via Getty Images

 経済産業省の改革派官僚として知られた古賀茂明大臣官房付(審議官級)が、いよいよ退職に追い込まれようとしている。

本コラムの読者にあらためて紹介する必要もないと思うが、古賀は2009年12月に官房付きという閑職に飛ばされて以来、仕事がなく1年9カ月にわたって「干された」状態だった。7月末に古賀に会った海江田万里元経済産業相は「また会おう」と言ったが結局、再び顔を合わせることはなく、海江田が先に辞任してしまった。

海江田の後任は鉢呂吉雄前経産相である。古賀は鉢呂に自分を使う気があるのかどうか、メールで問い合わせた。すると、鉢呂本人ではなく官房長から「大臣は使う気がない」という返事があったので、いったん辞表を出した。

ところが、鉢呂は正式に古賀の辞職を承認する前に、自分自身が"問題発言"の責任をとった形で、在任わずか9日で辞めてしまった。その後任が枝野幸男経産相である。

古賀がいったん辞意を撤回した理由

 古賀は枝野に対して、再び「自分を使う意思があるのかどうか、事務方を通さず、私に直接連絡してほしい。使う気がないなら、辞めるしかないと思っている」という趣旨のメールを出した。

古賀はまた官房長から「大臣は辞めてもらって結構だ、と言っている」と聞かされ、いったん辞職の意思を固める。ところがその直後、枝野が会見で「(古賀の扱いは)事務方に任せている」と発言したというニュースが報じられた。これを聞いて古賀は辞意を撤回する。大臣の意向がいまひとつ、はっきりしなかったからだ。

大臣が「辞めてもらって結構だ」と言っているのと「事務方に任せている」のとでは、古賀にとって天と地ほどの違いがある。それは、こういう事情だ。
 

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