スター混声合唱団「復興応援コンサート」でめぐった被災地で感じた「いま私たちにできること」
原元 美紀

「大丈夫ですよ。よくしてもらっています。」
「今日は楽しかったです。」

 中には、妊婦さんもいらっしゃいました。大きくせり出したお腹を私たちに触ってほしいと言います。

「ありがとう。元気な子を産めそうです。」

 この我慢強いメンタリティは、東北の人の美徳とされているところです。しかし、私たちは先ほどの涙を忘れていません。

 そして皆さんにも、一緒に泣いたことを覚えていていただけたらと願います。

 一人でこっそり泣くのと、皆で痛みを共有して感情を吐き出すのとでは、その後の気持の晴れようが違います。

 今このひと時、音楽のせいにして、その涙を私たちに分けて欲しいのです。

「ありがとうだけで」

 さて、実は今回の被災地訪問のもう一つの目的は、自衛隊表敬訪問でした。

東北方面総監部

 とにかく自衛隊員の皆さんの活躍には、国民としてお礼を言いたいという気持ちでした。

 そこで、仙台にある陸上自衛隊の駐屯地「東北方面総監部」に、特別に防衛大臣の許可をもらって訪問が許されました。

 この中には、自衛隊の歴史で初めてとなる陸・海・空自衛隊の部隊を一本化した「統合任務部隊(JTF-TH)」が設置されています。

 地元部隊である第6師団の久納師団長に迎えられ、指揮所へと案内されました。