『ボランティア体験を履歴書に記入しますか? 話題のビジネス系SNS、Linkedin (リンクトイン)の新機能に注目』
南三陸町に開設された寺子屋で子供たちの学習指導をする大学生ボランティア(写真:Getty Images)

 東日本大震災をきっけかに、何らかの形でボランティア活動に参加した方も多いのではないかと思います。唐突な質問ですが、みなさんは就職や転職活動の際、履歴書にそれらのボランティア活動経験を記入したことがありますか?

 あくまで自分の周囲にいる友人・知人の体験談からの推測に過ぎませんが、実際に記載している人は少ないように思います。例えば、「そもそもボランティア活動とは人を助けるための行為であり、就職や転職活動のアピールに使うものではない」、或は「普段は営業の仕事をしており、子供への読み聞かせや、瓦礫撤去作業等はプロフェッショナルな業務とは関係ない」というような声が聞こえてきます。

 世界中で約1億2千人が活用するビジネス系SNSサービス、Linkedin(リンクトイン)が米国在住の登録者約2,000人に対し先日アンケート調査をしたところ、89%の人がボランティア活動に参加したことがあるものの、レジュメに記載したことがある人は45%という結果でした。

 LinkedInとはそもそも「履歴書代わりのSNS」として2003年に米国で設立され、今年5月にIPOを遂げたばかりの注目のサービスですが、自分のプロフィール欄に詳細な職務経歴、学歴等を記載することが可能な点がFacebookやTwitterと異なる点です。ビジネスプロフェッショナルとしてのブランディングが可能で、就職や転職に限らず、広くビジネス分野の交流・ネットワーキングに活用されているサービスです。

 今月初旬、そのLinkedInに新しい機能が追加されました。プロフィール欄に新たに「Volunteer Experience and Causes(ボランティア経験とコージズ(大義・取り組んでいる分野))という項目が追加されたのです。

LinkedIn に新しく追加された「Volunteer Experience and Causes」の編集画面

 今までも自由記入欄に記載していた人はいるものの、こうした特別の記載スペースを設けたことで、環境、教育、自然災害&人道支援等、自分が支持するCauses(大義)や、具体的なボランティア経験の所属団体、期間、スキル等を含め記載することが可能になったのです。

 そもそも自分のキャリア履歴をオンライン上で公開するということ自体が、日本の多くのビジネスプロフェッショナルには馴染みがない考え方かもしれません。ただ、ボランティア経験を履歴書に記載することをこうした大手ビジネスSNSサービスが取り入れたことは、大きな意味があることと思います。今回はその背景にある事象を4つのポイントで整理したいと思います。

ソーシャルメディアがもたらした「露出社会」

 Twitter, Facebook, LinkedIn等のソーシャルメディアツールの登場により、就職活動、転職活動をする際、自分を偽ることが非常に難しい時代になったといえます。一方、アピール出来る経験やスキルを持ってさえいれば、様々なメディアを活用して積極的に売り込むことも可能な時代になったことを意味します。また同時に、多くの採用担当者も選考の際に候補者のブログやソーシャルメディア上の発言を通じ、その人物の資質、スキル、ものの考え方等を知ることができるようになりました。

 LinkedInが独自に行った先ほどの調査によると、アメリカの採用マネージャーの5人に1人が採否の決定の際にボランティアの経験を根拠に決定したことがあるという結果が示されています。

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