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 いま僕は、福島の農産物を応援する仕事をしている。震災から約6ヵ月が経過した9月9日(金)も新幹線で福島に向かっていた。

 東北新幹線「MAXやまびこ」の車窓は、宇都宮から郡山、福島さらに仙台へ、約3時間、じんわりと田園風景が続く。東海道新幹線で関西に向かうときの車窓とは、その趣が全く異なる。

 郡山駅を超えると、次はすぐに福島駅へ。その間約14分間、のんびりと広がる緑の田んぼを眺めながら、いろんな想いがアタマの中を駆け巡った。車窓って、結構、妄想が広がりやすいんだな(-_-;)震災から半年。@福島で、世の中の「忘却」と「記憶」について考えた。

 東京の下町で暮らしている僕は「福島は広いなあ」とつくづく思う。そして、その広さは、いま福島の人たちが取り組んでいる放射能汚染に対する【除染】や【検査】の対象となる土地の大きさと、収穫される農作物の量に直結する。

 いま、福島県では、10台のゲルマニウム半導体検出器がフル稼働で県下の農林水産物の検査にあたっている。すべての品目を市町村単位で検査をして、その結果は全てホームページで公開されている。もともと4台だった検出器が6台増えて10台体制になり、9月中に、さらに11台を福島市や郡山市などに設置するという。「検査数が足りない」「発表された情報がわかりづらい」などの意見を踏まえて、検査体制と整えて精度をあげ、情報開示の方法も改善を続けている。(8月31日付福島民報)

 また福島県下では、県のモニタリングに加えて、市町村単位やJAなどの組合や農業法人、さらに個人のレベルでも、自主的に民間の検査機関に野菜や果物の検査を依頼し公表しているケースも少なくない。直売所(売り場)と直結する測定と情報開示に応えようとしている。

 放射線モニタリング体制に対して「不十分だ」「そもそも信用できない」という意見がある。これまでの対応のスピードや情報開示に対して批判があることは十分に理解できる。だから、その意見に対して、福島の人は誰も一言も反発しない。「そうだよな」「そりゃそうだ」とつぶやきながら、あきらめずに検査の精度をあげる努力を重ねている。

 つくづく思うのは、福島の人は不敵なまでに冷静で粘り強いのである。

 そんな中で、9月8日木曜日、福岡市内のショッピングモールで「福島応援ショップ」の開店が見送られたというニュースが流れた。15通の言葉汚いメールと電話での抗議が原因だと言う。その中には、東日本から避難してきた人の痛切な批判もあったようだ。福島県に関する、この種の「書き込み」はいまや日常化している。これ以上、ここで紹介するのもバカバカしいと思う。

 これらはもはや風評ではない。猜疑心に苛まれた混乱か、悪意のある営業妨害でしかない。それでも、福岡のショッピングモールが応援ショップの出店を見送らざるを得なかった事情とは何だろうか。僕には想像ができないが、いずれにしても、今回の騒ぎが多くの人の気持ちを削ぐことは間違いない。(先日の京都の送り火を思い出すなあ・・・)

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