雑誌
生々流転 気がつけば、世の中こう変わっていた!

ゆく河の流れは絶えずして、 しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、
かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。
世の中にある人と、栖とまたかくのごとし。

鴨長明「方丈記」より

 上は「方丈記」の冒頭だが、時代の流れで大きく変化するものがかなりある。
そこで、「増えたもの、減ったもの」と「評価が変わったもの」の2本立てで、
変化の度合いを検証してみた。

いつのまにか増えたもの、減ったもの

新車販売台数

 冒頭からあまり嬉しくない話だが、国内の新車販売台数の推移はやはり気になるところ。新車登録台数でみると、右のような結果(自販連データ)。

 '10年は1~11月のデータだが、10年前と比較すると約100万台の減で、約25%も少なくなっている。単純計算で1年約10万台減り続けており、この先を考えるとゾッとする・・・。

 さらにエコカー補助金の打ち切りでプリウスも落ち込んでおり、11月の前年同月比は20・2%。

 ならばより手軽に買える軽自動車はどうかと調べてみたら、'01年は184万7425台で'10年は161万8143台と約23万台の減。減り幅は少ないが、こちらも減少。いい歯止め策はないものか・・・。

ハイブリッドカー

 リーフの登場で'11年はEVががぜん注目を集めそうだが、台数的な"エコカー"の主役は現状ではハイブリッドカー(HV)といっていい。そのHV界を'09年5月の登場以来、けん引してきたのが3代目プリウス。

 '09年~'10年はまさにプリウスひとり勝ち状態だったが、数年前と比較してHVはどれくらい増えたか気になり、登録車に占めるHVの割合を調べてみた。

3代目プリウス登場で一気に10%を突破

 自販連の統計開始に合わせ'06年からのデータを紹介したが、プリウスの1代目('98年)と2代目('03年)の影響はあまりないことがわかる。そしてエコカー補助金&減税の追い風もあり、

 3代目プリウスをはじめほかのHVが爆発的に売れたのがここ2年という結果に。約6台に1台がHVなのですよ・・・。

ミニバン

 少し前まではタイプ別でミニバンは好調なジャンルだった。メーカーの新型といえばミニバンだったものだが・・・。10年前と比較したら左上のような結果に(自販連データ)。

 約28万台も減っており、減ってはいると思ったがこれほどまでに! という印象だ。

 単純にクルマ全体の販売減もあるが、ミニバンの車種数が'01年は39車種に対して、'10年は29車種と減っていることも大きな要因だろう。

SUV

 こちらも最近少ないのでは? ということで同じRVジャンルのSUVもチェックしてみた。ミニバンと同じ年代、'01年と'10年のSUV販売を比較してみると減ってはいるが、車種数が'01年の35車種に対し'10年は21車種と14も少なくなっているわりには、ミニバンに比べて販売台数の減り幅が少ないといえそうだ。X-トレイルなど好調なSUVが多少なりとも歯止めをかけているのだろう。


ステーションワゴン

 車種数の激減ぶりならステーションワゴンのジャンルだろう。昔の車種名を聞けば懐かしい~、ということもあり、同様に10年前と現在との車種数の変化と販売数を比較してみた。10年前に比べ、ご覧のような落ち込みだが、わずか9車種になったことを考慮すれば仕方ない数字かもしれない。

 それにしても'01年はこんなにもステーションワゴンがあったなんて!

輸入車

 国産車販売台数が10年前、20年前に比べて激減しているのがわかったところで気になるのは輸入車の増減具合。自販連の輸入車新規登録台数のデータが右のとおりで、直近の'09年のデータと調査開始の'66年から最も台数が多い'96年を比較してみた。

 約23万台減と、不況の影響は輸入車にも。おもしろいのはバブル絶頂期の'88年は13万3583台で、'09年の数字にも及ばないこと。

 当時、輸入車のラインアップが少なかったし、ちょい金持ちには輸入車はまだ馴染めない存在だったといえるかも。

 ちなみに'95年に初めて1ドル80円割れの79円になった。それだけに、この'95~'96年頃は円高還元で輸入車が買いやすかった時期だったのだろう。

輸入車の価格帯別販売

 その輸入車、価格帯別にチェックしてみると販売最盛期の'96年と'09年では逆転現象になっている。販売台数が最も多い'96年といっても200万円台が約43%を占め、2001万円以上の超高級車は0.1%。逆に'09年はその超高級車の割合が増えている。

 本物を知る金持ちは現在のほうが勝っている・・・ということだろうか!?

オートバイ

 四輪を離れてお次は二輪の話。バイク業界もここのところの不況で販売が落ち込んでいると耳にしたので、以前のデータと比べてみたら・・・、想像以上の数字!

 上にあるように、約3分の1まで販売台数が減っている。排気量別を見てもすべからく同じように減っているのがわかる。バイクの世界も若者離れが要因のようだ・・・。

AT免許比率

 なんだか免許取得=AT限定免許という風潮になっている気がするので、普通自動車免許のAT比率を調べてみた。警察庁のデータによると、AT限定免許の保有者数は'00年から'09年にかけて全免許保有者数の比率からすると約2倍増えたことになる。

このままいくと、AT限定免許だけになったりして・・・

 MTの楽しさを知らずに乗っているのももったいない気がする。

個人タクシー

 '09年10月、法人タクシーの数を1~2割減らす法律が施行されて以来、逆に個人タクシーは増えた気がする。(社)全国個人タクシー協会にきいてみた。

 予想とは逆で、少しずつだが減っており、'10年は'09年より約1000台減と予測している。年配の方が辞めている傾向がひとつの要因とされている。

固形ワックス

 最近見なくなったといえば、愛車を固形ワックスで磨いている人。そこでイエローハットへ、全国499店舗の"丸缶タイプのワックス"(固形+半練り)の販売数の変化を調べてもらった。

それでも固形ワックスを使う人は愛車を大切にする人です、

 実数の公表はできないが、一番古いデータの'06年から見ても約30%減。リキッドタイプや「ふくピカ」のような拭くだけワックスなど、より手軽にできるものにニーズが移り変わったのが要因だそうだ。

 おまけにボディコートもあるので厳しい

ガソリンスタンド

 ガソリンスタンドの閉店をよく見かけるが、どれくらい減っているのか? と資源エネルギー庁へ取材。9年で1万軒以上も閉店しているではないか!

 土地代の維持などでパンクして辞めていくのでしょうなぁ。

土日の高速のクルマ

'08年と'10年、同じ日程の数日間で'10年のほうが交通量増。土日祝割引効果といっていい

 '09年3月に始まった高速土日祝1000円割引で土日の交通量はどれくらい増えたのか?

 土日のみの集計データはないが、全国的に一番交通量が多いネクスコ中日本管内(東名高速、中央道、名神道、東名阪道など9つの路線)の、'08年と'10年のGWの8日間で比較した。ご覧のように123%の増。

 また、お盆時期の同じ12日間で比較しても112%増。まさに土日祝1000円割引効果だろう。

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