経済の死角

「ヤフー・グーグル提携」は日本経済にとってプラスかマイナスか 前編

シンポジウム 検索エンジンの未来を考える

2011年01月15日(土)
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左:牧野二郎 氏 (弁護士)   右:近藤三津枝 氏 (衆議院議員)

町田: インターネットは1990年代からものすごい勢いで普及し、いまや生活になくてはならないもの、人間の五感で言えば目であり耳である存在にです。

 そのインターネットで情報を得ようとするとき、いまのところ玄関口としてなくてはならない検索という機能に、大きな変化が起ころうとしています。世界中で、検索機能が一つの会社の独占状態にになる動きが出ているのです。

 EUはこの問題について本格調査を決め、時を同じくして日本でも自民党がヒアリングを開いたなか、公正取引委員会は「直ちに独占禁止法上問題とはならない」としてヤフーとグーグルの提携を承認しました。日本でインターネットの検索エンジンの独占が一気に強まろうとしています。

 お集まりいただいたパネラーの方々は、政治、法律、ビジネス、アカデミック、それぞれの世界の第一線で活躍されている方々です。ご紹介を兼ねて、今回の公正取引委員会の決定について、お一人ずつお話をお聞きしたいと思います。

町田 徹 氏(経済ジャーナリスト)

 まず、自民党衆議院議員の近藤三津枝先生にお願いします。近藤先生はジャーナリスト出身で、経済、環境問題などをテーマに幅広く活動されています。この秋、自民党のインターネット検索問題調査研究会を立ち上げ、その事務局を務められ、精力的にこの問題についてヒアリングをされています。

近藤: 12月2日にインターネット検索問題調査研究会の中間取りまとめを行いました。それを中心にお話をさせていただきたいのですが、その前に、なぜこの問題に取り組んだのか、その経緯からお話しさせていただきたいと思います。

 この問題に最初に触れたのが7月27日ごろだったと思います。ヤフーとグーグルが提携するという新聞報道が目に飛び込んできました。

 公正取引委員会が「ヤフーの事前説明が事実であれば独占禁止法に抵触するものではない」というスタンスをとったことに、正直、非常に驚きました。

 インターネットには光と陰の部分があります。私たちは、インターネットの技術力、その力を享受し、いろいろ便利になったと思います。

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