与謝野入閣で「官僚主導」「増税路線」がはっきりした菅直人内閣
改革派VS増税派で政界再編へ
「脱官僚」はどこへ行ってしまったのか                         〔PHOTO〕gettyimages

 菅直人首相が内閣改造に踏み切る。報道によると、仙谷由人官房長官を更迭し、枝野幸男民主党幹事長代理を後任に起用する方向のようだ。

  こんな話は昨年末から、さんざん報じられていたので、読者も辟易しているだろう。仙谷が枝野に交代したところで代わり映えもせず、正直言って、私自身もほとんど興味がない。せいぜい仙谷のリモートコントロールが続くくらいな話である。

  野党は昨年から仙谷を代えなければ国会審議に応じない、と繰り返し強調していたのだから、仙谷更迭はいずれ不可避だった。だったら、さっさと決断すればいいものを、年明けの1月半ばまで引き延ばして時間を浪費した。

  小沢一郎元民主党代表の政治倫理審査会出席問題も同じである。

  12日の党両院議員総会でも小沢問題が焦点の一つになったが、先週のコラムで書いたように、小沢が政倫審に出席したところで政治とカネ問題に大きな進展があるわけではない。小沢の強制起訴は決まっているのだから、法廷での審理に任せればいい話である。

  内閣改造といい小沢問題といい、菅の優柔不断、決断力のなさが目立つだけだった。

  そんな中で注目したのは、たちあがれ日本の与謝野馨共同代表を重要閣僚か首相補佐官に起用するという話である。これにはあきれる半面、逆説的に、実は「いいことだ」と思った。なぜか。

菅政権が「官僚主導の増税を目指す政権」であることが、いよいよはっきりしたからだ。政権の本質的性格が国民にあきらかになるのは、目先は増税路線でマイナスであっても、中期的にはプラスである。

  国民は政権の本質を見極めたうえで、いずれ選挙で政権に審判を下すことができるようになるからだ。