ソーシャルウェブが未来を創る!
2011年01月12日(水) イケダ ハヤト

企業が伝えたいことと、消費者が話したいことは違う

ツイッターで情報を広げるコツ

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 ツイッターやフェイスブックなどのいわゆる「ソーシャルメディア」は、人々が自由に会話を繰り広げている「井戸端会議」のようなものです。井戸端会議は「正直な」空間であり、その中の会話を企業がコントロールすることはできません。例えば新商品の食品を発売する際、美辞麗句を並び立てたCMを打ったところで、井戸端会議の会話に上がるのは「食べてみたけどイマイチだった・・・」というものかも知れません。

「井戸端会議の会話はコントロールできない」という事実は、商品レビューサイトの価格.comなどを想像して頂けるとよりイメージしやすいでしょう。どんなに企業が商品の素晴らしさを謳っても、価格.comに表出するのは「正直な」消費者の感想です。「CMで言ってることは嘘だ」という「暴露」すら、会話の中に登場することがあります。

 そんな「井戸端会議」に例えられる「ソーシャルメディア」で情報を広げるためには、どんなことが求められるのでしょうか。今回の記事では「企業が伝えたいことと、消費者が話したいことは違う」というキーワードでそのコツを考えてみたいと思います。

「フルHD画質で録画できる携帯電話」

 企業が届けたいメッセージは、「生」のままでは必ずしも人々に話してもらえるものではありません。

「フルHD画質で録画できる携帯電話」という商材を例に考えてみましょう。企業が消費者に伝えたいことは「フルHD」「高画質」という点ですが、多くの消費者はそもそも「フルHD」が何だか分からない上に、「高画質」という言葉からも具体的なイメージを掴むことができません。「フルHD画質で録画できる携帯電話」という「生」の情報を、一般消費者に話してもらうことは難しいでしょう。

 この場合は、消費者にクチコミで伝えてもらうために「人気女優の毛穴まで撮影できる携帯電話」という見せ方にしてみたらどうでしょうか。クチコミが発生する可能性は、生の情報の時より多少は向上するでしょう。ソーシャルメディア上で実際に人気女優を撮影している動画などを公開すれば、さらによく広がるかも知れません。

 企業として伝えたかったのは「フルHD」というポイントだったかも知れませんが、残念ながらそれは生のままでは、一般的な消費者に話してもらうだけの価値はありません。私の知る限り、多くの企業や組織は、大なり小なりこの例と同様の盲点に囚われてしまいがちです。

 かくいう私自身も、自身が関わっているプロジェクトなどで、ユーザーにとって共有する価値のない情報を発信してしまった経験があります。人は、自分がそこに関わっていると第三者的な視点を失ってしまうようです。

 特に自信のある製品やサービスだと、つい「自分が伝えたいこと」に固執してしまいます。ソーシャルメディアで情報を伝えていく上では、「このネタは井戸端会議で話してもらえるか」という視点を常に持つ必要があるでしょう。

(当記事についての質問やご意見がありましたら、筆者のブログのフェイスブックファンページまでお願いいたします。)


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