経済の死角

20年後も絶対に生き残っている会社[後篇]

就活生必読「人口減少社会」到来で激変

2011年01月17日(月)
週刊現代
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前編 はこちらをご覧ください。

 今回は鉄鋼・化学・繊維・ITサービス・食品・マスコミ・アパレルなど234社が対象。最高点を得たのは東レ。新日鉄、旭硝子、味の素なども高得点。逆に新聞・テレビ、アパレルは低い評価に。

カギは「アフリカ進出」の早さ

 20年後に生き残っている企業はどこか---本誌では識者に有力535社の中から「絶対に生き残っている会社」「努力すれば生き残れている会社」を選んでもらい、それぞれに◎、○をつけてもらう大調査を実施した。「前篇」では、カード、百貨店、住宅業界などに◎がひとつもつかず、消費者金融にいたっては○さえゼロなどという結果を紹介し、大反響となった。

 ブリヂストン、三菱商事、コマツなど将来有望な企業もあったが、「半数以上の会社がなくなる」という厳しい意見も出た。百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏が振り返る。

「これから日本経済が抱える一番の問題は、2050年には1億人を下回るともいわれる劇的な人口減少社会の到来。内需依存型の企業はモノが売れず、鉄道、電力といったインフラ企業も利用客が減る。多くの業界でトップ1〜2社に企業が集約される『大再編時代』がやってくるのです。

 さらに市場を求めてメーカーなどは海外に進出、中国やインドなどの新興国で成長した巨大企業との厳しい競争を強いられ、打ち負かされるところが出てくる。トヨタ、パナソニックといった自動車・電機の主役企業でさえ安泰ではない」

 今週はその続篇をお届けしよう。今回、最高点を得たのは東レ。繊維は全盛期が1960年代という「旧産業」だが---。

「同社はすでに〝業態転換〟を図っていて、航空機、ロケット、人工衛星などに使われる炭素繊維では世界トップシェア。ほかにも『逆浸透膜』という水処理技術を開発、半導体製造工程などにも使用されており、世界中で需要増が見込める」(証券アナリストの植木靖男氏)

 激動の20年間を生き残るには、市場やニーズの変化にいかに対応できるかが生死の分かれ目となる。東レは最近も古河電気工業と自動車部品用の新素材を開発するなど、新技術を次々と作れる柔軟性を支持されてのトップ評価となった。

 これに続いたのが、NTTと味の素。業界も毛色もまったく違う会社だが、実は共通点がある。

「NTTは規制に守られているから安泰という面もあるが、固定電話がダメだとわかるとブロードバンドビジネスに切り替えるなど、意外と動きの早い企業。さらに今年に入って南アフリカのIT企業を買収するなど、先んじてアフリカ・南米での事業拡大を打ち出してもいる」(信州大学教授の真壁昭夫氏)

 共通点はこの「アフリカ進出」の早さ。味の素はもっと進んで、こんなことまで手掛けている。

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