川口マーン惠美「シュトゥットガルト通信」

同性同士で結婚が出来るライフパートナーシップ登録法から10年
日本では市民権を得ていないが、ドイツでは・・・

2011年09月09日(金) 川口マーン惠美
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〔PHOTO〕gettyimages

 ホモとレズの話だ。日本では同性同士のカップルはまだ市民権を得ていないので、話を始める前に、まずその定義から。

 ここでいうホモとレズというのは、男が女装したり、女が男のようにふるまったりすることとは違う。彼らは単に、異性ではなく同性を愛する人たちで、それ以外は、別にごく普通だ。

 日本人では、ホモのカップルというと、一人がなよっとして女言葉を使うとか、レズなら片方が宝塚の男役ように凛々しいとか、いろいろ勘違いしている人が多いが、そういうケースは一般的なホモ・レズの常識からは外れる。普通なら、彼らが公衆の面前でいちゃつかない限り、傍目にはホモやレズだということは、ほとんどわからない。

 なお、「セックスに興味がなくなっちゃったから、私も気分はレズよ」と言った友人がいたが、これも勘違いの一つ。ホモもレズも、カップルの間には性交渉があることが前提。つまり、ホモやレズのカップルとは、夫婦の同性版だと思えば間違いはない。

同性でも異性でも変わらぬ気持ち

 ドイツに新しい法律ができて、同性同士で結婚できるようになったのが、ちょうど10年前の8月だった。この法律は、直訳するとライフパートナーシップ登録法といい、同性のカップルも管轄の役所に届けを出し、それが受理されると、今まで恋人、あるいは"内縁"の関係であったものが、法的に拘束力のある"婚姻"の形になる。

 正確にいえば、ライフパートナーシップと結婚は100%同一ではないから、婚姻という言葉は正しくないかもしれないが、いずれにしても、同性のカップルも夫婦と同じく世帯を持ち、同じ名字を名乗りたければ名乗り、財産を共有し、互いの面倒を見合い、片方が亡くなればお葬式を出すといった様々な権利と義務を持てるようになった。その代わり、別れる時も普通の離婚とほぼ同じほどの面倒な手続きが必要だ。

 ともあれ、2人の関係を、愛情からにしろ、打算からにしろ、いつしか法律によって拘束、あるいは、保護したくなる気持ちは、同性であろうが異性であろうが変わらない。

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