世界経済 中国
正月の中国に巻き起こる「異変」

物価も税金も急上昇! 2011年ハイパーインフレの予兆!?
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 2010年の世相を反映した漢字は、日本では「暑」だったそうだが、こちら中国では、「漲」だった。「漲」は「漲る」。すなわち、周囲の諸物価が、急上昇していくことを意味する。

 中国のCPI(消費者物価指数)は昨年11月に、5.1%までハネ上がった。それで、市民の怒りが沸点に達しかけたところで、温家宝首相が自ら先頭に立って「火消し」に乗り出し、緊急の物価抑制策を取った。

 そのことは昨年末にこのコラムで詳述した通りだが、「漲」の炎は、年が改まっても消えるどころか、ますます吹き荒れている。政府は昨年年初には、「年間の物価上昇率を3%に抑える」としていたが、いまや、2008年1月に記録した最悪の8.7%をいつ超えるかということが、取り沙汰されているほどだ。

 正月の北京。新聞スタンドに、いつも買う日刊紙『参考消息』を買いに行ったら、0.8元(1元=約12.5円)だったのが0.9元に値上がりしていた。週刊誌『紅週刊』は、8元が10元になり、しかも紙が再生紙に変わっていた。

 ちなみに買った新聞には、政府が毎月行っている全国100都市の住宅価格調査で、昨年12月は実に82都市でアップしていたという速報が出ていた。

 近くのウォルマートに買い物に行ったら、入口で売っている北京名物の山査子の飴が、2元から3.5元になっていたし、ミネラルウオーターは6.5元が7.5元に、牛乳も12.5元から13.8元に値上がりしていた。キュウリは4個で5元だったのが、6.5元に上がり、食パンは3.2元だったのが4.2元になっていた。

 店の入り口脇によく出没している焼き芋屋まで、これまで1個3元だったのが、「今日からは5元だ」と言われた。

 ウォルマート上階のデパートには、年末に目をつけていた靴があって、「年明けに全店3割引セールにする」というので買い控えていたら、何と定価を5割も上げてから、「3割引セール」と謳っていた! 女性誌のビジネスをしている手前、定点観測している1階の化粧品売場だって、軒並み10~15%も値が上がっているではないか。