政治政策
日経平均は底割れの危機!野田内閣「経済政策の司令塔」国家戦略会議が機能するかは事務局人事を見れば判る
古川大臣、真価が問われてますよ
どじょう鍋はすぐ飽きる 【PHOTO】Bloomberg via Getty Images

 政治にあって、目先を変えるということの効果は素晴らしい。「どじょう内閣」こと野田佳彦新首相による新内閣の支持率は、各種の世論調査で軒並み50%を大きく超えている。前の菅内閣がひどすぎたので、内閣が交代してホッとしたということもあるのだろうが、首相が変わる度にそれなりに新内閣に期待してくれるのだから、日本の国民は親切だ。

もっとも、「どじょう鍋」(「どぜう鍋」と書く方が気分が出るが)は、思い出すと(特に盛夏には)食べたくなるようなメニューだが、それこそ泥臭いので、連日食べると飽きが来る。これから秋に向かうこともあり、野田人気は短命かも知れない。

代表選、党三役人事、組閣、さらに追加の人事と続いて、野田内閣の体制がはっきりしてみると、新体制は、旧来の自民党政権とほとんど同じだ。

幹事長室に陳情の受付から政策の決定まですべてを集約させつつ、各省庁に乗り込んだ政務三役だけが政策に関わる「小沢式」は、少人数に能力以上の意思決定が集中することにより、処理能力の乏しさを露呈させ、決定の不透明性とともに評価できるものではなかった。

 今回のように、党の政策決定を政策調査会に集約し、さらには増税派の「過去官僚」政治家である藤井裕久氏をトップに党内の税制調査会を立ち上げるに及んでは、自民党時代と全く区別がつかない。

前原政調会長は失言癖を繕う「上手い人事」

 それにしても、首相が財務省寄りの野田氏、財務相が官僚が扱いやすそうで討論会向きの安住氏(元アナウンサーだから原稿を読むのは得意だろう)、経財担当相と党の税調会長には元財務省(ないし旧大蔵省)の「過去官僚」議員である、古川氏、藤井氏を配するのだから、野田内閣の増税への熱意には本気を感じる。

党の政策調査会が政策決定に関わる仕組みは、党員の意見が広く政策に反映する可能性を拡げている点で評価できる面はある。

また、前原誠司氏が会長という人事は、言いっ放しや失言の多い氏の性格を考えると、同氏が閣僚として答弁に立ったり、行政に責任を持ったりせずに済む点で、なかなか考えられた人事だ。

外相を辞任するきっかけとなった外国人献金問題も、前原氏が閣僚であれば、さっそく追求の矢面に立たねばならないが、政調会長なら大きな問題にはなるまい。脛の傷の隠し場所としては、悪くない。あとは、メディアの協力を得て、時間とともにこの問題を風化させればいい。



しかし、政調会による党の政策決定では、大臣のように職務権限が明確ではないので、特定の政策による利益を目指す企業や個人が、政調会への反映を狙って政治家と癒着する可能性が開かれることになり、「族議員」の活躍の場が生まれる。

もっとも、このままの民主党政権が長く続くようには思えない。業界の政策を仕切る、池の中の大ナマズのような大物の族議員が育つ時間はないかも知れない。

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