プーアル茶の里から始まる中国の"コーヒー革命"

サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(香港)より
CHINA

2011年01月09日(日)

「中国といえばお茶」という伝統的なイメージが、遠くない将来、変わってしまうかもしれない。

 ベトナムやラオス、ミャンマーと接する中国南部の雲南省市は、プーアル茶の産地として有名だ。しかしここ数年、そのプーアル茶や、やはり主要産品だったミカンの樹を切り倒し、代わりにコーヒー栽培を始める農家が増えている。

 ある農家では、コーヒー栽培による収入はお茶やミカンより多い年間5万元(約63万円)ほど。「苦いだけでおいしいとは思わないが、コーヒー栽培には将来性がありそうだ」と話す。

 中国ではいま、コーヒー人口が急増している。90年代に中国の都市部にできはじめたコーヒーショップを通じてゆっくりと浸透した結果、80年代、90年代生まれのあいだではお茶よりコーヒーを好む傾向すらある。ここ数年、インスタントコーヒーの消費量は年間30%のペースで増えているし、レギュラーコーヒーの消費量も年間15~20%増と順調に伸びている。

 とはいえ、09年に中国で消費されたコーヒーはおよそ5万tで、お茶の20万tの4分の1に過ぎない。また、中国人全体のコーヒー消費量は平均すると一人当たり年間4杯と、欧米の同500杯には遠く及ばない。つまり、さらに大きな伸びシロがあるのだ。

サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(香港)より

 雲南省は先ごろ、世界的なコーヒーショップチェーン、スターバックスと、コーヒー栽培に関する契約を結んだ。

 契約では、現在300平方キロメートル足らずの省内のコーヒー栽培面積を、20年までに1000平方キロメートルまで拡大し、年間生産量を現在の5倍を超える20万tまで増やすことになっている。

 この土地の温暖湿潤な気候は、コーヒー栽培には理想的なのだという。

 雲南省で収穫されたコーヒーはいずれ、中国はもちろん、世界中のスターバックスで販売される。"プーアルコーヒー"が、プーアル茶を超える産品になる日が来るかもしれない。
 

 

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