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日経平均1万5000円超へ!
2011年日本にバブル経済が来る

欧米からカネがどんどん流れ込む

 アメリカの大胆すぎる金融政策によって、世界ではいま、恐ろしいほどのカネ余り状態が生じている。新興国市場はすでに過熱気味。海外投資家が次に目をつけたのは、日本市場だった---。

投機マネーが大量に流入

 あなたはあの'80年代のバブルを覚えているだろうか。給料は毎年グングンと上がり、土地も株も青天井であるかのように右肩上がりを続けたあのときのことを。ハナキンともなれば繁華街は老若男女であふれ、タクシーを捕まえるために路上で1万円札を掲げる人の姿も珍しくなかったものだ。

 華やかで猥雑で賑やかで、そして日本中が元気だった時代。長引くデフレで活気を失ったいまの日本から見れば、まるで夢のような日々だった。あの元気を取り戻すことはもう二度とできない―そう思っている人が大半かもしれない。しかしいま、日本経済を取り巻く環境は大きく変わりつつある。日本はいま、バブル前夜の様相を呈しているのだ。

 2010年の暮れより、日本の株式市場がにわかに活気づいている。長く9000円台で低迷していた日経平均株価は、11月18日には1万円台を回復。一旦1万円を割ったものの、その後は底堅さを見せている。8月末に9000円割れの最安値を記録してから、わずか3ヵ月で約14%も上昇した計算だ。

 さらに、東証1部全銘柄の時価総額は、12月8日の東京株式市場で6月22日以来、約5ヵ月半ぶりに300兆円台を回復。12月の前後には、複数の大手証券会社が2011年の経済状況を予測したレポートを発行したが、その多くが現在900近辺のTOPIX(東証株価指数)が1000~1200程度まで上がると予測した。

 リーマンショック以降、長きにわたって低迷を続けた日本の株価が、2011年、一気に上昇しそうなのだ。トレイダーズ証券の執行役員兼証券事業部長の藤本誠之氏は、こう予測する。

「来年度の税制改正で法人税の5%減税や証券優遇税制の2年延長が決まった上、相続税が増税になったため、市場におカネがまわりやすくなったことがプラスに働くと考えられます。

 さらに、海外からのマネーが流入することで、株価は上昇する。来年6月までは1万3000円超えを目指して、じわじわと日本株は値上がりしていくと思います。再来年かその翌年になると、'07年6月に付けた1万8000円台を目指して上昇していく可能性があります」

 リーマンショック以前の株価水準に戻ることも考えられるというのだから、なんだか気持ちが明るくなってくるではないか。

 藤本氏が言うように、国内要因もさることながら、海外の投資家たちが日本株を買い始めたことが、日本の株価上昇の大きな要因となっているようだ。このことについて、大手証券会社幹部が解説する。

「東京証券取引所が発表している『投資部門別売買状況』などのデータをみると、11月以降、海外の投資家が突然日本の株を大量に買い始めたことがわかります。世界が日本の株式市場に注目し始めているのです」

 投資部門別売買状況によると、たしかに12月の第1週目まで、5週間連続で海外投資家の買い越しが続いている。いったいなぜ、日本の市場に海外の視線が注がれ始めたのか。

「リーマンショック以降、アメリカが景気回復のために量的緩和を始めてから、世界経済は『カネあまり』の状態になっています。そのカネが、回りまわって日本にも流れ込んできたのです」(門倉貴史・BRICs経済研究所代表)

 リーマンショックで経済がズタズタになったアメリカは、景気回復のため、ドル札を刷りまくった。ところがアメリカの景気は一向に回復せず、そのドルは投資先を求め、活気のある新興国に向かって行った。

 結果、インド、フィリピン、ブラジル、タイなどの新興国では株価が急上昇し、世界各地で「バブル」一歩手前の経済過熱が起こったのだ。さらに新興国だけでなく、資源や絵画などにも「投機マネー」が大量に流入しているようだ。

「石油や穀物の価格上昇はもちろんですが、中国ではコットンバブルが起きていて、今年11月のコットン価格は8月と比べて7割近くも値上がりし、歴史的最高値をつけました。また絵画にしてもピカソ、モディリアーニ、ウォーホルらの作品などで高額落札が続き、100億円クラスの売買が行われています。投機商品価格が右肩上がりになっているのは、まさしくバブルの象徴です」(前出・大手証券会社幹部)

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