三軒茶屋店では、若い女性の二人組やカップルなどが、次々と店内に吸い込まれていた“しまラー”が続々来店する東京「三軒茶屋店」のヒミツ
「ホントに三茶にもできたんだ~♥」と、流行りのライダースジャケットに身を包んだギャルたちが、小走りで向かった先にあったのは・・・・・・“若者が集う人気のセレクトショップ”、ではなく、“主婦が集う『ファッションセンターしまむら』”(以下、『しまむら』)だった。
500円前後のコサージュを購入した高沢香苗さん(24)。月に2回は来るそうだ店内をのぞいてみると、若い女性客やカップル、女子高生などが「超安い!」「3着買っても5000円以下なんだけど!」と、買い物カゴ片手に店内を行き交っている。500m2ほどの小規模な店内には、ファッション誌で見かけるような鮮やかでオシャレなアイテムが並んでいる。なんなんだこの光景は!?
これまで『しまむら』といえば、郊外の幹線道路沿いに建つ主婦たちの衣料品スーパーだったはず。安いけどダサい、そんなイメージが強かった。しかし、ここ数年、そのブランドイメージが変化している。例えば、昨年末に行われた『2009年 ユーキャン新語・流行語大賞』の授賞式に登場したカリスマモデルの益若つばさ(24)。この日、彼女が着用していたのは『しまむら』の970円のファーベストだった。そう、彼女は『しまむら』を愛用する“しまラー”の一人なのだ。そんな彼女が火付け役となり、若年層にも『しまむら』が浸透。いまや街には“しまラー”ギャルたちが増殖している。
「確かにこれまでは節約志向の主婦たちが、下着や靴下などの実用衣料を買いにくる店というイメージでしたが、'01年あたりからトレンドを意識した商品開発を行うようになり、ここ数年でかなり垢抜けたと思います」
こう語るのは、『ユニクロVSしまむら』(日経ビジネス人文庫)の著者・月泉博氏である。ブランドイメージの変化によって、若年層を取り込み始めた『しまむら』は、消費低迷が嘆かれている昨今のアパレル業界において、安定した成長&拡大を続けている。果たして、その強さはどこにあるのか!? 『しまむら』の秘密を探ってみた。
『しまむら』のここ10年間の売上高、店舗数、経常利益をグラフ化すると、すべてが右肩上がりで成長していることが分かる まずは、右の図表を見ていただきたい。不況が続く逆風下で、着実に右肩上がりの業績を見せ、この10年余りで売上高が2倍近くまでに拡大しているのが分かる。また、日本経済新聞社が発表した『第42回日本の小売業調査』('09年6月)によると、衣料品小売業としては1位の『ユニクロ』に次ぐ2位をマークしたのだ。
昨年12月に発表された'09年3~11月期の連結決算を見ても、売上高は5%増の3216億円、営業利益は12%増の284億円、純利益は前年同期比15%増の165億円と、好成績を叩き出した。
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