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激震 補助金終了でクルマが売れなくなった
10月の国内乗用車販売台数は前年同月比28.8%減

マツダ56.4%減
三菱49.8%減
日産31.3%減
ホンダ29.8%減
トヨタ26.9%減
お先真っ暗か? 織り込みずみか?

 自販連が発表した10月の国内の新車の乗用車販売(軽自動車除く)は前年同月比28・8%減の17万1641台で、普通トラックなども入れた販売台数は19万3258台と20万台を割り込み、26・7%減。10月の数字としては1968年に統計をとって以来最低の数字となった。

予測より軽微な減少か!?

 9月7日のエコカー減税の終了で予想されていたとはいえ、登録車の乗用車販売は28・8%減、新車販売全体では26・7%減。マツダが前年同月比56・4%減、三菱49・8%減、レクサス44・5%減に代表されるその落ち込みは目を覆うばかりだ。特に大きく落ち込んだのが、小型乗用車で35・1%減と惨憺たるもの。エコカーなら最低10万円、13年超の下取り車があれば25万円も補助金がもらえた反動はあまりにも大きかった。

 もっとも8月までの好調な販売は、エコカー補助金の追い風を受けたものであることを、各社とも冷静に分析し、10月以降の落ち込みを予想していたはずだ。業界の論調では"当初の予測より減少は軽微だった"と、分析しているが・・・。

「10月以降は非常に厳しい」(三菱自動車・益子社長)

「補助金終了は既定路線だが、10~12月は20~30%減は考えていたほうがいい」(ホンダ・近藤副社長)

「フランスやドイツのように補助金終了後に2~3割は落ち込むかもしれない」(日産・田川執行役員)

 など、やはり30%という数字をひとつのメドにしていたことがわかる。

 トヨタも補助金終了後の10~12月は年率ペースで235万台ペース、つまりリーマンショック後の'09年1~3月と同レベルと予想し、見事にあたっている。

 メーカー各社は生産調整しつつ、ボーナス商戦で再び新車需要が回復することを期待する姿勢だが、現場のディーラーからは悲壮な声が上がっている。

「来店客自体が減っていますよ。だいたい3分の1といったところですかね。プリウスの試乗車が予約でいっぱいだったのに、今はガラガラですよ」(都内ネッツ店営業担当)

「マーチ、ジューク、エルグランドと矢継ぎ早に出しましたからね。新車効果と補助金効果で営業スタッフが足りないくらいだったのが、ウソのようですよ。

 お客さんの数もそうですが、成約率が落ちました。10月は9月の半分くらいの成約でした」(神奈川県日産ディーラー販売課長)

「もともとウチは好調だったわけではなく、補助金があってトントンくらいでしたから。

 ボーナス商戦に期待するむきもありますが、民間のボーナスが減って、昔のようなボーナス商戦は期待できませんよ。

 ボーナス払いのお客さんの数はここ数年で激減していますから。正直きついですね」(千葉県三菱ディーラー店長)

 こうなると11月以降どれほど落ちるか心配だとの声もある。

 現場サイドでは、補助金効果で需要の先食いが起こってしまったのは間違いなく、しばらくはこの低迷が続くのではという沈痛な声が聞こえてくる。

 いっぽうの軽自動車も10ヵ月ぶりに前年を下回ったものの16・2%減とエコカー補助金が5万円、13年超の下取り車の場合12万5000円と登録車ほど恩恵を受けなかったため、下落の幅も小さかったとみられている。

 ここでもスズキはワゴンR、ラパン、パレットの改良を8月に終え、ある程度の新車効果があって数字の落ち込みを抑えたようだ。

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