伊藤博敏「ニュースの深層」
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名古屋地検特捜部が捜査着手した「芦屋事件」でキーマンが覚悟の告白!

2010年12月23日(木) 伊藤 博敏
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 大阪地検特捜部の文書偽造事件の余波で、一時は存続すら危ぶまれていた名古屋地検特捜部が、密かに手がけている事件がある。

 芦屋の高級有料老人ホームを舞台にした使途不明金事件---。

 ホーム名を「チャーミング・スクウェア(CS)芦屋」という。地上25階建てを含む3棟578室という大規模施設。入居一時金が最高8500万円という"強気"の価格設定でも話題になった。

 しかし目論見は外れ、オープンから4年近くが経過した今も入居率は1割。採算割れで満足なサービスが提供できない。開業したのは新興不動産会社のゼクス。

 一時は東証一部に上場するほどだったが、不動産コンサルタント、老人施設などに加え、リゾート、ゴルフ場の開発など、手を広げ過ぎたのがアダとなり、業績は急速に悪化、2010年6月には上場廃止となった。

 ゼクスは、手をこまぬいていたわけではない。CS芦屋の融資銀行である関西アーバン銀行の支援を受け、CS芦屋の切り離しを画策する。具体的には、SPC(特定目的会社)を設立のうえ、CS芦屋の土地建物を115億円で売却、ホーム運営会社も40億円で譲渡することになった。

 事件化の"タネ"はここで撒かれた。

 SPCに30億円を優先出資、経営権も取得することになっていたのは置き薬最大手の富士薬品である。

 しかし、同社が精査したところCS芦屋にはそれだけの価値がなく、使途不明金も発覚したことから、ゼクスと関西アーバン銀行に対して損害賠償請求訴訟を起こすとともに、このスキームに関わった両社の幹部、仲介業者、スキームを組成した名古屋の経営コンサルタント、医療コンサルタントなど7名を、名古屋地検に告訴したのだった。

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