白熱激論! 田原総一朗×孫正義「教育を変えるのに必要なのは電子教科書ですか」 電子教科書は日本を救うか 第3回

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田原 2010年はメディアにとって大きな転機だと思います。尖閣沖で中国の漁船が日本の巡視船に衝突した。その映像を海上保安庁の保安官がユーチューブに流した。これまでならばテレビ局に持って行っていた。あるいは小沢一郎さんが国会に出ないというのをニコニコ動画で会見した。するとテレビや新聞がネットの情報を後から追っかけている。時代が変わったなと思う。

 変わりました。今まではテクノロジーの制限があったわけですよ。地上波のテレビ局に当てはめられた電波が数百メガヘルツ、その電波の幅の中で局ごとに割り当てて放送していた。だから一地域で放映できるチャネルの枠は8チャンネルとか10チャンネルしかない。ところがインターネットは無限大で、双方向で無限大の動画、無限大のチャネルが作れるわけですね。

田原 孫さんは百もご承知のように、たとえばテレビ局と携帯を比べると、国に支払っている電波料は、携帯のほうがはるかに高いカネを納めている。

 テレビが一番いい電波帯を占拠していますね。もうちょっとテレビが遠慮してくれるといいんだけれど。

長妻厚生労働大臣がクビになった理由

田原 新しく総務大臣になった人は、「それ(電波帯の再編)をやる」って言う。ところが途中で全部腰砕けになる。なんで?

 いろんなしがらみがあるわけですよ。例えばパーソナル無線、いわゆるアマチュア無線はたった2万人しか使ってない。ここで携帯電話なら2000万人が活用できるくらいの電波の幅をたった2万人で占拠しているんですね。それからタクシー無線。これまた携帯電話なら2000万人分投入できる、一番通りのいい800メガヘルツ帯の電波にもタクシー無線が居座っている。

田原 独占して。

 何台のタクシーが使っているかと言えば、町ごとにほんの数千台、東京でも数万台。それが2000万人分の電波のところに居座っている。立ち退いてくれるのなら、タクシーの無線台数くらい、うちのiPhoneタダであげまっせと。タダ友で無料通話でいくらでも配車してくださいと。

会場 (爆笑)

 タクシー数万台分、タダでiPhoneを差し上げても、そこに2000万人、3000万人のiPhoneユーザーを載せ替えられるなら、みんな得するんですよ。

 タクシーの会社にはタダで上げますから損するもなにもない。だけどそこには監督官庁である総務省の・・・、今日は生放送だからもう消せないけど。

会場 (爆笑)

田原 天下りがいるんだ。

 天下りがドサーッといるんです。もう何十年間も居座っているんです。で、先輩でしょ、簡単に外せないんです。理事長、理事、ズラッと全部天下り。全部総務省ですよ。これは許せんと。思いませんか。

田原 僕は、新しい総務大臣が登場する度にそれを言うわけ。テレビが独占している、おかしいじゃないかと。最初は向こうもいうと頑張っているんだけど、途中で腰砕け。

 大臣も本来は志の高い人たちですから、そういう気持ちはあるわけですよ。だけどいざ詳細の具体論になるとやはり役人はそこに何十年といますから、より詳しいわけですよね。

 その詳しい彼らが、「さはさりながら」と言って分厚い報告書、しかも御用学者かなにかがまとめて持ってくると「あちゃー」と。この知恵と知識で防戦されるとなかなか改革できない。

田原 長妻(昭・衆議院議員)という男がいて厚生労働大臣をやってた。彼は今度外されたんだけど、彼が何度も僕に愚痴をこぼしてた。厚生労働省の改革をやろうとする、「やる」というと、ハイっていうんだって。ところがなんにもしない。「ヤツらは敵なんだ」って言っていた。ついに彼は敵に負けちゃったわけだよ。

 会社にもいますよ、ハイっていってなかなか動かないと。

田原 ソフトバンクにいますか。

 たまにいますよ。でも僕は許さないから。ハイっていって動かないとチェックして、「なんで動いてないんだ」と。

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