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「馬淵蔵相」のようなサプライズ人事を!「増税ボーイ」野田佳彦新首相に捧げる高支持率を得るための『君子豹変』戦略
〔PHOTO〕gettyimages

 8月29日に行われた民主党代表選挙では、野田佳彦財務相が決選投票で海江田万里経産相を抑えて代表に選出された。野田氏は、順調なら、衆議院で指名を受けて、新しい首相に就任することになる。

 野田氏は、代表選の演説の中で、自分は「ルックスが悪いので、首相になっても直ぐには人気が出ないだろうから、解散はしません」と、お好きと見受ける自虐ネタを披露したが、組閣もまだだし、断言はできないが、たぶん、数日後に出る野田新内閣に対する世論調査の支持率は、がっかりするような低水準なのではないか。

 実際、野田氏のこれまでの実績と発言、代表選挙で発表した政策、などを見ると、人柄はともかく、こと経済政策に関する限りは、国民にとって最低の人物が首相になったのではないかと考えられる。

「増税ボーイ」と「ドクターデフレ」の最悪コンビ

 しかも、始末の悪いことに、今回の代表選挙は野田氏にとって完勝だった。「完勝」だという理由は、野田氏は、持論とされる財政再建重視で増税に対して積極的な姿勢を隠さずに、反対サイドに言質を与えずに乗り切ったし、多数派工作のために党内の別勢力と政策について増税先送りを確約するような「握り」をすることもなかった。支持が得られて、国会を通るかどうかは別として、野田氏は増税の提案に関して政策的フリーハンドを持っている。

 ご自分のルックスの「ネタ力」に強い自信を持つ野田氏は演説の中で、自身を「シティ・ボーイには見えない」とおっしゃったが、世間は、野田氏を財務省のコントロール下にある「増税ボーイ」と見ている。「ドクター・デフレ」とでも呼ぶべき日銀の白川総裁とのコンビは、今日の円高と不況をもたらした。

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 しかし、野田さん(いきなり、呼びかけ調に変化することを読者にはご容赦頂きたい)、あなたも、低支持率な内閣の新記録を目指しているわけでないだろう。

 前任者ほどの執着ではないとしても、なるべく長く首相を務めたいとも思っておられるのではないか(若くして首相を降りて、その後に身を持て余している安倍晋三さんのような悲惨な先例もあるし)。

 ここで、一つ、野田内閣を高支持率内閣にするための戦略を考えてみたい。実は、柔軟に考えるなら、野田さんには、なかなか大きなポテンシャルがある。首相の権限はそれだけ大きいし、ゲームでいうと現在「手番を握っている」ことの効果は大きい。どんな妙策を思いついたとしても、海江田さんや、前原さんには、現在「手番」がないのだ。

 積極的な手番の行使を考える前に、今の形のまま「手待ち」したらどうなるかを読んでおこう。

 野田さんが、代表選挙前に言っていたように、自民党・公明党両党に「大連立」を持ちかけても、野田内閣は人気がないのだから、自・公両党は野田さんを相手に解散に持ち込みたいに決まっている。加えて、民主党の諸氏はポストが欲しくて仕方がないのだから、大連立で野党に閣僚ポストを渡すなどという話自体が不評だろう。党内で、嫉妬が批判として向かってくるだけだ。

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