アメリカの大学生が必死で勉強する理由(その2)
リーダーシップ教育の正体!
なぜ企業が大学教育へ信頼を寄せるのか

ハーバード大学〔PHOTO〕gettyimages

成績は就活に直結!

 図書館で分厚い書籍とにらめっこしている学生たちを前に“なんでアメリカの学生は必死に勉強するんですか?"と純粋にハーバード大の先生に質問したことがある。答えはいたって簡単だった。

「企業が成績を詳しく見るからだよ」

 私は素早く切り返した。"でも、なんで大学の成績なんか就職の際に重視するんですか?"先生は微笑みながら「大学の授業内容と教員の生存競争の厳しさを信用しているから」と。私の大学時代の経験をもとに“毎年同じ講義とか、同じ試験問題とかないんですか?"と恐る恐る聞くと「なんじゃそれ!」、ちょっとムッとされた。

 アメリカの学部生が勉強する理由は簡単。自分の将来に役立つからだ。その背景には企業がアメリカの大学教育を信頼していることがある。そう就活に有利なのだ。そして企業が大学教育を評価する背景には大学教員間の厳しい生存競争がある。

 日本よりはるかに正当な競争に勝ち抜いた教員だけが、安定した立場で大学において教育・研究活動に携わることができる。すべてが競争を前提に成り立っているところに信頼があるのだろう。

 アメリカでは、学部時代の成績はその後の就職で非常に重要視される。一方、日本企業は金融機関等一部の業界を除き今までは「企業内OJTで自社の色に染めていくから、頭デッカチより素直であればいい」という傾向があった。

 ただ、その日本も、アメリカ型への移行期にあると思う。それはグローバル競争の下、大企業中心に長期雇用と教育投資を放棄しつつあるからだ。企業は社員教育の時間とコストを、今後さらに大学側に転嫁・要求していくだろう。

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