裏社会
島田紳助「早過ぎる芸能界引退」の裏側に「暴力団幹部との親密関係」に重大関心を示した捜査当局の動き
「セーフ」はなぜアウトになったのか
ここ3~4年は、暴力団を本気で壊滅させる動きになっている。

 芸人として司会者として、テレビの世界の君臨した島田紳助(55)が、8月23日、記者会見を開いて引退した。

 理由は、プロボクシング元世界王者・渡辺二郎(56)を通じて、山口組系極心連合会の橋本弘文会長(64)と交際をしていたこと。渡辺の携帯電話に、紳助から橋本への「伝言メール」が残されていて、その親密過ぎる関係を危惧した吉本興業が、「関係が事実なら(芸能人人生は)アウトだ」と伝え、最初は「セーフだと思っていた」という紳助も、「格好悪いやめ方だが、後輩たちに示しがつかない」と、引退を決意したという。

警察の「暴力団壊滅」は本気になった

 以前なら想像もつかない引退劇である。

 暴力団と芸能界は、興行を通じて切っても切れない仲。結婚式や祭りなどの賑やかな場に、芸能人を連れてくるのは、暴力団の実力の"証"。また場を盛り上げる芸能人は、トラブルの際に暴力団を頼った。

 しかし、最早、関係があること自体、許されなくなった。

 警察が暴力団壊滅の動きを見せるのは「年中行事」だったが、この10年ほどで"本気度"は上がった。「反社狩り」の始まったここ3~4年は、暴力団を本気で壊滅させる動きになっている。

 その頂点は、昨年4月の福岡県を皮切りに、次々に導入の決まった暴力団排除条例だ。都道府県は暴力団関係者を「住民」とは見なさなくなった。

 みかじめ料は、徴取する暴力団サイドも、支払う住民サイドも禁止され、処罰の対象となり、暴力団関係者が不動産物件を借りるのはもちろん、貸すことも禁じられるようになった。公共工事に暴力団系企業は参加できず、暴力団組員は家族も含めて銀行口座すら開けない。

 この動きに合わせ、警察庁は全国の都道府県警に指示を出し、暴力団を徹底排除、なかでも弘道会の壊滅作戦を命じた。弘道会は篠田建市山口組六代目の出身母体でナンバー2の高山清司若頭が会長を務める。

 弘道会の弱体化は山口組の弱体化につながり、山口組の弱体化は暴力団の弱体化につながる---。

 警察庁の安藤隆春長官のこの言葉に、警察の意欲がうかがえる。かつてのように、「暴力団と芸能人は"仲間"」という認識は通じなくなった。紳助の「セーフ」はいつの間にか「アウト」になっていたのである。

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