脅威=中国の電子書籍
「中国の秋葉原」といわれる中関村の店頭に並ぶ電子書籍端末

 10月中旬、電子ペーパーコンソーシアムの調査団長として、中国の電子書籍のビッグプレーヤーを訪問してきた。最大手の漢王の劉迎建会長を初め、トップクラスに会えたので、今後の中国電子書籍の方向性もよくわかった。

 日本ではiPadやキンドルが話題だが、5年、10年のスパンで見れば最大の脅威は中国だと考えるべきではないか。何しろ市場が大きすぎる。

スタートは富裕層のギフト需要

「国民全部が潜在顧客だと思っていない。国民の20%が使うだけで、相当大きなビジネスができる」---中国最大手のソフトウエア企業、方正の電子書籍部門を統括する方正メディア技術社の徐乃強事業本部長は、そう言い切る。

 「国民の20%」とバカにしてはいけない。何と2億4000万人もいるのだ。

 中国の電子書籍端末は、今年が実質的なスタートの年。年内の販売予測は約150万台。そのうちの7割が漢王の製品だ。

 しかし、漢王の製品の売れ筋は日本では考えられない特殊なものだ。

 中国では、超富裕層が約2000万人いるという。その人たちは、旧正月や年度末に贈り物をやりとりするのが習慣だ。1台が1〜3万円の電子書籍端末は「話題のハイテク商品」として人気の的。そのマーケットが漢王の売れ筋だ。ギフトという性格もあって漢王は最大2000冊の本のデータを、電子書籍端末にプリインストールして売っている。

 方正は、漢王の売り方には冷ややかだ。「携帯電話のように」と徐氏はいう。それだけの普及を目指して戦略展開する方向だ。

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