石油輸出国なのに停電ばかり・・・
ナイジェリアの劣悪な電力事情

エコノミスト(UK)より NIGERIA

2010年12月18日(土)

アフリカ最大級の民営化事業で、慢性的な電力不足は解消できるか?1億5000万人のナイジェリア国民に、もっと光を!

 2011年1月に選挙を控えたナイジェリアのグッドラック・ジョナサン大統領が、アフリカ最大級の民営化事業に乗り出した。

 計画の内容は、国営の発電会社と配電会社に代わって民間に同国の電力網を運営させるというもの。「将来的には莫大なリターンが得られる」と謳うたって、ゴールドマン・サックスやGEを含む投資家に10年間で350億ドルの資金の提供を呼びかけている(ナイジェリアの"王子"や"経済大臣"が儲け話をもちかける迷惑メールは多いが、この民営化計画の話は本物だ)。

 ナイジェリアでは長年、不安定な電力供給が問題だった。石油輸出国であるにもかかわらず、国民は停電に悩まされ続けており、一日に数時間しか電気を使えないのが現状だ。人口1億5000万人のこの国の商用電源の消費量は、日本の成田空港周辺の地域とほぼ同水準。人口一人当たりのエネルギー消費量は、南アフリカの55分の1、米国の100分の1に過ぎない。

 同国はこれまでにも何度か電力事業の改革を試みてきたが、結果ははかばかしくなく、電力供給量は30年前からほとんど増えていない。

 ナイジェリア人の多くは、生活のために自家発電設備を持っている。消費される電力の3分の2は民家の地下室や裏庭で発電されており、その費用は年間130億ドルに達している。民営化計画の目標は、10年で商用電源の電力供給量を13倍にすることだ。

エコノミスト(UK)より

 ナイジェリア経済の今年の成長率が7%ほどと見込まれていることから、民営化計画が奏功すると期待する声も多い。だが、民営化が進行すれば、労働組合からの反発も予想される。

 いずれにせよ、国民が安心して自家発電機のスイッチを切れるのは、11年の選挙の後のことだ。グッドラック(幸運)と忍耐力の両方が必要だ。



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