児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)対談Vol.2 「いまこそ除染のために民間のベストアンドブライテストを集めるべきだ」

2011年08月18日(木)
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津田: 国会で参考人に出られて終了した後とかって、議員の先生方は来ていろいろ話とかされたんですか。

児玉: やっぱり反応早いところはね、「政策にしたいから来てくれ」っていうところもある。けれども、それはみんな小っちゃい新しいところ(笑)。

津田: ああ、そうなんですね。

児玉: でもね、僕が思うのには、別に私なんかじゃなくてこれはいいと思っているんです。むしろこっちは、癌の薬を作るとか、アイソトープセンター長とか、南相馬の除染とか、抱えている仕事でもう目一杯なんです。むしろ政策をどんどん使って、みんなで競争をやってほしい。

「津田さんがヴィジョナリーになってくださいよ」

津田: センターみたいなプラットフォームを作るためにはヴィジョナリーみたいな人が必要だっていうお話だったんですけど、それは政治家がなるべきなんですか。それとも役所の中になる人がいるのか、それともまったく違う人がなるべきなのか、どういう人が適任ですか。あと、この人がなるといいんじゃないかみたいなアイデアはあったりします?

児玉: なんでもいいんじゃないですか。

津田: それは誰でもいい?

児玉: 蔵本(由紀:よしき 京都大学名誉教授)さんっていう、昔、京都大学の教授で、この人が日本の複雑系のいちばん大事な人なんだけど、その蔵本さんがよく言うのには、世の中って複雑でよく分かんないけど極端な状態になると本当のものが分かる。だからエントロピーっていうのも、水をいくら見てても分かんない。4度から99度まで見てても分かんないけど、99度から100度になると水が水蒸気になるときにエントロピーって初めて分かる。だから福島原発事故みたいな問題があったときに・・・。

津田: まさに極端な状況ですね。

児玉: いまは極端な状態だから、ヴィジョナリーはきっと若い人の中で出てくるんじゃないかなと夢を持ってる。津田さんがヴィジョナリーになってそれを・・・、是非なって下さいよ。

津田: それは難しいかもしんないですけど(笑)。でも、その喩えはすごい分かりやすいですね。

 さっきの細かい話に戻っちゃうんですけど、南相馬など住んでいる方はまだまだ自分のまわりの線量が分からなくて困ってる。今日高いのか低いのかとかって気になっていてもガイガーカウンターすら手に入れられなくて困っている人たちもすごく多い。一般の市販のガイガーカウンターみたいなものと、児玉先生がさっき仰ってたイメージングベースの測定器って、正確性とか価格とか用途とかってどう違うんですか。

児玉: 自分の家がどうかとかいうのは、それは普通のガイガーカウンターでも何でもいいから、「すぐやる課」みたいなところでできる。電話掛けたらすぐ来てくれるみたいな人がいればいい。いろんな自治体の首長さんに相談されて、いま進めているんですけど、とにかく5人くらいでいいから「すぐ測る課」を作って、電話掛かってきたら飛び出してって30分で見て、それで測定器を1台貸してあげるみたいなことをやったらいいんじゃないでしょうか。

 僕のところにもいっぱいメール来てるんです。、「私は東京の大学生だけど、白河の実家に姪御さんがいるから心配だ」とか、「法律を勉強してるんだけど、なんとか戻って測りたい。ど機械はどれがいいですか」とかって聞いてくるメールがいっぱいあるんですよ。「自治体に相談したら」って返信を打つと、「自治体は全然相談に乗ってくれません」ってところがやっぱり多いんですよ。

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