尖閣衝突映像事件で露呈した「民主主義」の実態
権力を弄んだ仙石官房長官

 「日本という国は、民主主義という政治体制を持つ国である」と、学校では教えている。そのことが、どうも腑に落ちないと、以前から感じていた。

 尖閣諸島沖で起きた、中国漁船の海上保安庁巡視船への衝突事件は、現在の「エセ民主主義」の実像を見事にみせていた。

「情報の独占」をしたがる権力者

 中国の反応を気にして、映像を公開しなかった政府の判断の中心は仙石官房長官と言われている。

 もし、民主党が野党であったなら、仙石氏も映像の公開を迫っているのではないか。

 権力を握ると、人間はその面白さに夢中になってしまう。自分の判断で、人々を右往左往させられるという楽しみだ。それは特に「情報の独占」から生まれることが多い。

 海上保安庁は、過去の不審船問題でも、速やかに映像を公開してきた。

 国民の付託の下に仕事をしているのだから、国民に事実を知らせるのは当然のことだ。尖閣衝突映像も「事実」だから、速やかに公開すべきだった。

 そうしなかったがために、インターネットへの映像流出で大騒ぎすることになった。あげくのはて、「私がやった」という海上保安官を逮捕できない。

 もし逮捕すれば、さらに恥の上塗りになっただろう。

 仙石氏にご注意申し上げたいのは、「普通に考えればどうか」という、国民目線である。

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