『成功する人は缶コーヒーを飲まない』著者:姫野友美
食を変えれば恋も仕事もうまくいく!?

缶コーヒーで社員が居眠りをする!?

 ビジネスマンは缶コーヒーが大好きである。出勤途中に駅で飲み、仕事中はデスクのパソコンの横に置き、会議中や残業時の眠気覚ましにまた缶コーヒーを買う。

 私がいちばん気になるのが、朝食抜きで出勤して朝ごはんがわりに缶コーヒーを飲み、「さあ、やるぞ!」と気合を入れたつもりになっている人たちだ。飲めば「気分転換になる」「元気が出る気がする」「頭がすっきりする」と思い込んで、自動販売機やコンビニに向かうようだが、その元気は長続きしただろうか?

 コーヒーを飲んでいるにもかかわらず、しかもまだ午前中だというのに、頭がぼんやりするという不思議な経験をしていないだろうか?

 そんなときまた缶コーヒーがほしくなったり、甘いお菓子を食べたくなったりしてデスクでソワソワしているとしたら要注意だ。コーヒーに含まれるカフェインには交感神経を刺激する覚醒作用があるため、眠気を覚ましたり、倦怠感を取り除き集中力をアップさせたりする働きがある。しかし缶コーヒーではその効果は持続性がなく、一瞬で終わってしまう。それはなぜか。理由は"砂糖"が多く含まれているからだ。

 缶コーヒーに含まれている原材料表示をよく見てほしい。「無糖」や「砂糖不使用」の缶コーヒー以外のほとんどの商品には、砂糖が入っている。通常原材料表示は含まれている量の多い順に書いてあるのだが、その表示は「コーヒー 牛乳 砂糖」または「牛乳 砂糖 コーヒー」という順番がほとんどで、いかにたくさんの砂糖が入っているかがわかる。「微糖」「甘さすっきり」という表示にだまされてはいけない。

 実は砂糖こそ、眠気を誘う犯人だ。そのメカニズムを説明しよう。

 砂糖は体に吸収されやすい糖質のため、血糖値が一気に上がる。急速に血糖値が上がると、体はそれを下げるために膵臓からインスリンというホルモンを出すが、今度は血糖値が下がりすぎてしまう。本来血糖値はゆっくり上がってゆっくり下がるようになっているが、缶コーヒーに含まれる砂糖によって一気に上がって一気に下がるという、不安定極まりない状態に陥ってしまう。

 実は血糖値が下がるということは、脳にエネルギー源のひとつであるブドウ糖が供給されないということを示している。この血糖値が下がるときこそ、吸い込まれるような眠気に襲われる瞬間だ。眠気、だるさ、集中力の低下を回避するために缶コーヒーを飲んだはずなのに、一瞬だけ元気になるがその後かえって強い眠気がやってくるという、理不尽極まりない目に遭ってしまうのだ。後ほど説明をするがこれは「低血糖症」という症状の表れで、うつ病やパニック障害も、これが大きな要因となっている。

『成功する人は缶コーヒーを飲まない』
著者:姫野友美
講談社
定価880円(税込み)

◎担当編集者よりの紹介◎

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